宣戦布告と脱出
次の日
会議は昼食後からだった、内容は戦争の回避や資源・・・特に水問題や鉱物の問題の話し合いだ
まぁこれらは紛糾などはしたが問題ないく進んだ、なぜなら他民族連合には金属や水の供給できる日本軍の施設があるからだ
金属は海底鉱山が開かれ鉄やチタン鉱脈、ほかにも多種多様な金属が生成されてる・・・ちなみにヒヒイロガネとミスリスなどもごく少量であるが発見されてる
そして問題は最後新興国の承認で起きた、口火を切ったのはザットン国王だった
「最後に新興国の承認を行いたい、まずは近年鎖国を敷いてきたチェロス魔王国だが、今回我がパエリア王国と国交正常化を果たした、そこで再度王国会議の席に着くことを許可願いたい」
議長の男が決議を促す
「賛成の者は挙手を」
するとほとんどの国が手を上げる・・・軍事国家連合を除いて・・・
まぁ帝国連合さんから見れば小国など攻め入れば制圧するのは容易いとの思いがあるのだろう・・・まぁ国交が閉ざされていたから魔王様の軍備力を知らないのだろうな
「では、チュロス魔王国を正式に席に座ることを許可します」
「次にチュロス魔王国とパエリア王国の合意を受け新国家・・・リ―デレ公国を建国を承認してもらいたい」
「では賛成の者は挙手を」
するとこれまた多民族国家連合と平和主義連合、そして諸国連盟の半分ほどが挙手する
多分手を上げなかった諸国連盟は軍事国家ガスパチョ帝国を恐れての事だろう、まぁしゃぁ無いわな
ーーー
(よし!会議が始まったな・・・)
彼は会議が始まりザットン国王の後ろで補足説明をしたり必要な書類を渡したりしていた、しかし中盤でこっそりと忍び込ませていた瓶の蓋を外し書類の下に隠しておく
(これで国王のクソ共は自国に帰って死亡、そこから感染が始まって被害が広がれば邪神様への生贄がささげられる!)
彼は彼で既に予防薬が全員に接種済みとは知らなかったので幸い後日死者は一切出なかった
ーーー
話は戻る
「ふざけるな!魔王国の事は納得できないがまぁいい!それは過去に国交があったからだ!」
そう叫んだのはガスパチョ帝国のアルザール皇帝だった、彼の国の最大の輸出品がガスパチョ帝国の最新式では無い物の武器であり、金属の輸出を行う予定のリ―デレ公国は脅威になりかねなかったからだ
この異世界剣や武器の強さとは硬度であり(魔法などもあるため一概には言えないが)ガスパチョ帝国内には幾つもの鉄鉱石やミスリルの鉱脈を持ち、各国から集めた戦争奴隷や同属国から献上させた奴隷を使い発掘させていたのだ
そこでアルザール皇帝は将来脅威になりかねないので国家設立に反対したのだ、国家設立さえしなければ鉱山開発に必要な資金や奴隷などを購入するための資金は集められないのだろうと思っていた
実際は既に鉱山発掘設備を地球から持ってきたので既に相当の発掘は行っているのだが
「と、言われても4国以上の賛成があれば建国できるのでは?現在4国どころか半分以上の賛同を受けたのですか?」
「そんなんで建国が出来たら誰でも建国できてしまうわ!兎に角、余は認めん!もし建国するなら余は・・・ガスパチョ帝国及び帝国連合は宣戦布告をする!」
国王会議で宣戦布告など前代未聞であった
「アルザール皇帝!ここは平和を模索する場ですぞ!」
「本気ですか!?」
「前代未聞だ!」
「静かに!!アルザール皇帝!軽率な発言は避けてください!」
「軽率では無い!これは脅しでもなく本気だ!」
「議長殿、我々もかまいませんよ?相手が戦争を望むのなら受けて立ちます」
すると予想外の反応だったのかアルザール皇帝が驚いた顔をした後怒りでぷるぷるしている
「・・・こいつらを叩き切れ!」
すると帝国の護衛4名が剣を抜き切りかかって来るのでこちらの護衛日本軍の2名フォルクス女王の前に躍り出てアタッシュケースを体の前に構え展開させる、1台は縦に展開させ盾に変形させもう1台は展開させず縁を相手に向けている、そして騎士2名のうち一人は熊耳族で仕込み鉤爪を展開させ迎撃態勢迎撃態勢を整えている、もう一人は亜人で長耳族でカスエラ聖王国戦で救出された一人だった、彼女はミスリル製の日本刀と背中に亀のように大盾を背負っている、ちなみに大盾はチタン合金とケプラー製で5,56mm弾なら防げる能力がある、彼女は女王にハグし背中の盾と自分の身で女王を守っている
「やめんか!!!!!!!!!」
と、沈黙を守っていた林国王が殺気と言うよりは濃厚な威圧を発しながら叫ぶと全員が(国王を守ろうと動いた他国の護衛の連中も含め)動けなくなる
「おい、コラ、アルザール、ここで血を流すことは何があっても許さん、殺るなら俺様が直々に相手になってやるぞ」
「ふん、しょうがないな・・・ここは冒険王様の顔を立てて余から剣を引いてやる、だが宣戦布告は撤回せぬぞ」
すると我が女王が立ち上がり
「私はリ―デレ公国初代女王として宣言します、この場を持ってガスパチョ王国の宣戦布告を受理、ガスパチョ王国の横暴を許さない、武力には武力を、パンにはパンを、軍団日本軍に正式に依頼を要請、内容は「戦争における防衛および攻撃」、そして騎士団、国軍に通達、この時をもって非常事態宣言を発令、戦時体制に移行」
「「「「ハッ」」」」
すると各国の王が宣誓を開始する、まずはパエリア他民族王国のザットン国王だ
「他民族王国パエリアはリ―デレ公国を支持し、明確な支援はしない物のガスパチョ帝国には組しない
要は、リ―デレ公国が正しく、ガスパチョ帝国いい加減にせぇよ?と言ってるのである
ほかにも同じような宣言する多民族国家連合、まぁこれはそうだよな帝国は基本的に亜人、獣人は奴隷としてしか見てないからな
平和連合の代表のセントラル中央王国は
「どちらも支持しない、我々は火の粉を払う以外の武力は持っていない」
これは「お前ら勝手にやってろ、だけどこっちに刃を向けるなよ?向けたら報復するからな」と言うことだ
そして諸国連合
「我々は国に帰って会議をした後正式に文章で返答させてもらう」
・・・曖昧にしてこの場を去ろうである
で、最後に皇帝様である
「よかろう、お前らの考えは判った!リ―デレ公国など殲滅してやるからな!殲滅戦じゃ!」
「では我々リ―デレ公国はこれにて失礼をさせてもらいます、今村少尉殿、申し訳ありませんが第一案で帰国をお願いできますか?」
「かしこまりました」
と、デジタル暗号無線機で上空に待機中の前線空中管制機に通信をつなげる
『こちら護衛部隊今村少尉だ、女王陛下より第1案での帰国命令がでた、尚、現在非常事態宣言が出ている、威圧着陸を実施せよ、そして潜伏している者も引き上げさせろ』
『管制官、了解、着陸まで5分LZをスモークでマークしろ』
『了解』
「女王様、2分後に機が着陸します、お庭へ移動をお願いします」
「かしこまりました、では皆さま、ごきげんよう、アルザール皇帝様、戦場で見舞えましょう」
するとザットン国王と鈴木魔王様が
「「まてまて!帰国するなら我々も乗せて行ってくれ!!」」
まぁ、隣国まで乗せてきたのだがら問題はないのだが
「では、ザットン国王様、ライト魔王様行きましょうか」
と、会議室を退室する・・・前後を護衛で挟みながら
『緊急!現在王国会議でリ―デレ王国に対してガスパチョ帝国及び帝国連合に宣戦布告を受けた、そして女王から指名依頼があった内容は「戦争における防衛および攻撃」だ!』
・・・
・・
・
会議城中庭
フォルクス女王やザットン国王、鈴木魔王様、そして側近や従者が中庭に出るとに今村少尉が無線で
『今村少尉だ、LZを赤のスモークでマークする』
と、缶コーヒーほどの大きさの赤の発煙弾を投げると赤色の煙が立ち込め、無線が反応する
『赤のスモークを確認した、国王を優先で搭乗させろ』
『了解』
「では、皆さま、今から機が着陸します、まずは国王様と護衛の方々から乗り込んでください、乗り込む際は頭を低くして近づいてくださいね、従者の方々は次の便にて移動してもらいますので」
と説明してるとアパッチ3が3機と輸送機のチヌークが2機近づいてくる、アパッチは上空で待機し、オスプレイが着陸する
するとフォルクス女王が
「あの上に居るヘリは着陸しないのですか?」
「あのヘリはチヌークを援護する為にいます、着陸はしません、それよりも速やかに搭乗してください」
「かしこまりました」
そして順次登場してくる
--そのころ先ほどまで会議をしていた議会上ではーー
窓を覗き込む国王たちが居た
「「「「ざわざわざわ」」」」
「なんだあの空飛ぶ船は?」
「暗部の者から報告のあった空飛ぶ船か・・・」
「こんなので戦争されたら戦線を飛び越えて王都や王城に直接兵を乗り込ませることができる」
などなど戦々恐々していた、そしてアルザール皇帝はと言うと
「宰相、遠見の鏡をだせ」
すると後ろに控えていた補佐役の宰相がアイテムボックスの中から二つ折りの鏡を出すと鏡に向かって
「余は皇帝アルザールである、ドリーに潜伏してる兵に命令を伝える、軍団日本軍および新興国、リ―デレ公国兵を殺せ、日本軍は黒目黒髪、兵は獣人だ」
と命令する、するとその映像は帝国の潜入組に配信され町の拠点から日本軍とリ―デレ公国兵を探しに飛び出していく
しかし問題が起きていた獣人は多民族国家連合の潜入組が入ってるのでリ―デレ公国兵と見分けが付かなかった、そこで彼らは黒目黒髪の人物を探すことにしたのだ