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パラレルワールド日本軍、異世界へ行く  作者: プランc
冒険者編
103/184

会議と将棋

「これは・・・よくもまぁ見事にひっくり反されたねぇ」


「えぇ・・・あんな奴初めてですよ」


と言うとザ○風の魔道鎧を着た騎士団の連中が馬車にロープを掛けたり力を合わせて元に戻そうとしている


ちなみに、別動隊の黒と蒼、パエリア王国側の騎士団、草原の狼、TALOS部隊とも合流済みである


あとで聞いた話だがマンイーターが合計で100体以上出てきてどうもリーの部下の召喚術士が揺動で召喚していたらしい


横で魔王様と作業を見ていると魔王様が


「でだね、さっき馬車の荷物の中にレトルトカレーがあったんだけど少し分けてくれない?」


「いいですよ、どれくらいですか?」


「う~ん、無理ない程度でもらっていい?」


「いいですよ、まぁ我々はあと2日ほどでマルクスス基地に帰還できますのでそうですね30食ほどでよければ・・・」


「やった!この世界では香辛料が少なくて貴重品でね・・・香辛料を大量に使う料理は作れなかったんだよ」


そして魔王様にお土産のレトルトカレー渡し帰路につく・・・帰り際に魔王様がホクホク顔で


「国交が正常化されたらカレーライスを食べに行くからね!」


と念を抑れたのはご愛敬だ


ーーー


王都ムルルリムド ムルル城 謁見の間


「・・・と言うのが今回の流れでございます、詳しい事は書類にて提出いたします、魔王領から授かった賠償金などは財務局にすでに収めてあります」


「ふむ・・・わかった・・・」


魔王様からの手紙を読んだザットン国王はしばし考え


「ベリガ第4席外交官、このたびはご苦労であった、しばし休息をとり通常業務へ戻ってくれ」


「ハッ」


「2時間後、御前会議を行う、各部族長と局長を大会議室へ招集せよ」


「「「「ハッ」」」」


・・・

・・


大会議室


そこには各主要ギルド、部族長、国家運営局第1席が集まっていた


「皆、集まったな、今回は緊急の招集すまんかったな、ただ今回国家規模の案件ができたものでな」


「それほどの案件とはなにごとでしょうか?」


「実はな魔王からの書状が届いてな・・・・」


すると、会議室内がざわめき


「落ち着け!戦争が起きるわけではない、内容は今回のベヒモスの事件に関して謝罪と国交正常化の要請だ」


すると、先ほどのざわめきよりもデカいざわめきが起きる


ガン!


すると筆頭文官のカズラが本で机を叩き


「皆さま、国王の御前です、とりあえず話を聞きましょう」


と、国王の方を見ると苦笑しつつ


「まぁ謝罪は受け入れる、これは決定だ、こちらの要求はすべてイイ値で払われた、そして国交正常化が魔族至上主義者の筆頭が軍団クラン日本軍の活動により潰されたおかげで共存主義である魔王が動きやすくなった、そこで隣の国であるパエリア王国と国交を結びたいと申し出があった、皆の者どう思う?」


手を上げたのは軍務局局長マーだ


「軍務局は反対です!現在カスタード地方の治安維持、カスタードの貴族の監視軍の編成などで人が足りない状況です、そこに新しい火種は手が回りきりません」


次に手を上げたのは財務局のヘスカーだ


「財務局のヘスカーです、あえて軍務の事はいいませんが貿易が正常化された場合この国に莫大な利益が転がります、私は賛成です、まぁ貿易交渉にもよりますがね」


と外務局第1席の方を見ると外務局のゲーが立ち上がり苦笑しつつ


「貿易交渉は任せてもらいましょうか、まぁこちらに有利なカードはそこそこあるのでいい条件・・・対等な条件までは持っていきますよ」


「ふむ・・・部族長はどうだ?」


部族長は基本的には賛成のようで反対は無かったものの1/3の3部族は中立と言うか今は何も言えないと言われた


「ギルド長はどうだ?」


すると冒険者ギルドの王都ギルドマスターであるバジルが手を上げ


「冒険者ギルドのバジルです、冒険者ギルドは中立です、それは冒険者ギルドの信念が「困った者を助ける為の組織」だからです、もちろん魔族が困り依頼をだしたら我々はお受けします、だから中立を取らせてもらいます」


次に手を上げたのは商人ギルドのギルドマスターで狸耳族のヴァルである


「商人ギルドは大賛成です、貿易による利益が素晴らしい事になりそうなので・・・」


そして薬師ギルドのマスターで兎耳族で恰幅のいいおばちゃんでフェリで


「薬師ギルドも賛成です、魔族産の薬草は質がいいし量が入れば値段も安くなよ!軍に卸す薬草の値段も量もけた違いになるし、手から零れる命も少なくなるなら賛成しない手はないね」


と腰に手をあて言い切ります


「・・・よし!決めた!軍務局には苦労をかけるが国交を正常化する!これは勅命である!!」


「「「「ハッ!」」」」


「では次の議題だ・・・正直これは胃が痛い所ではあるがな・・・」


と顔を暗くし日本軍からもらった胃薬を水で流し込むと


「魔族領・・・いや魔王が日本軍のreaatストラトスを貴族に任命した・・・」


「え?」

「まじで?」

「本当なのか?」

と、皆から戸惑いの言葉が漏れるが


「これは魔王からの親書に書いてあった・・・本当だ・・・」


「「「「・・・・」」」」


「パエリア王国の名誉貴族にして魔王領の貴族・・・前代未聞すぎるわ・・・どないすんだ・・・」


そこで手を上げたのは内務局のズーだった


「一つ提案があります」


「なんだ?」


「現在日本軍のあるマルクスス基地、そしてヤマト村の人口は約20万これはパエリア王国第2の都市チンジャーと同等です、そこでいっそ日本軍の基地を含めたマルクスス村付近を独立国家としてはどうですか?」


「な?」

「本気か?」

「冗談だろ?」


「まぁまぁ聞いてください、まず軍や防衛の観点から先ほど軍務局の話で言えば魔族領とパエリア王国の間に日本軍の土地ができますのでそれが緩衝地帯、有事の際は足止めになり、その間にこちらは戦争の準備ができます」


「なるほど」


「次に貿易面、まぁ現在日本軍にお金を払い技術面、食料品を仕入れてますね?だが我々は正直輸出するものは日本軍にくらべ少ない、独立国家にした際、これ以上良くなっても悪くなる事はない、どうでしょうか?、そして現在我々と日本軍は悪くない関係にあります」


「「「「・・・・」」」」


「カズラ、新国家創立にはどんな手続きがいったかな?」


「ハッ、公国の場合、2国以上の許可がいります、そのあと国王会議にて4国以上の許可があれば大丈夫です、まぁ現在パエリア王国は大国に数えられてます、4か国以上の賛同は容易でしょう、問題は魔族のことですね」


「問題とは?」


「王国会議に参加してる国王は魔族に否定的な考えの者が多いです」


「まぁそこは我々と国交正常化して貿易の実績、利益があれば大丈夫だろう、まぁそこは同盟国に根回しするがな」


すると腕組んで考えてたドワーフが手を挙げ


「ザットン国王、リスクをわかっておられますかな?魔族と国交を正常化するのはいいと思う、だがそれを外の国に知らせるということは同盟国と同盟破棄に繋がる可能性があるということを、同盟破棄になればこの国では発掘されない魔石の輸入が途絶えるということ、魔石がなければ鉄を加工する炉の火力が得られないということになるのですぞ?」


「ふむ、その考慮も考えた・・・ただ軍事面、貿易等を考慮すると独立させるのが一番だと思う」


すると参加してた族長やギルドマスター、各部署の第1席は黙り込んでしまう


「よし、皆の者明日の会議で多数決をとる、それまでに自分、所属するところの意見を纏めておいてくれ」


そしてその日の会議は終了した、次の日の会議では3/4の賛成票が上がり日本軍を魔族の意見を聞いてからだが公国として独立することが決定したのだった


ーーー


パエリア王国日本軍領事館


コンコンコン


「入れ」


と、書類から目を上げると、パエリア王国から派遣されてる門番が入ってきて


「失礼します!鉄山茶花中将殿!パエリア王国ザットン国王が面会を求めて領事館の門前に来ておられます!」


「国王が?」


おかしいな?アポは無かったと思ったのだが、しかも国王自ら来られるとは・・・


「応接室に通しておいてくれ」


「ハッ」


と、執務室から退室し、ベルをならすと領事館で働く奴隷があらわれ


「国王が応接室に居る、着替えたら行くからお茶とお菓子でも出しておいてくれ、あとコックたちに晩御飯を追加で頼んでおいてくれ、もちろん国王と国王のお付きの人のぶんもな」


「かしこまりました」


ちなみに奴隷と言っても始め着ていた見すぼらしい服装ではなく、男性は執事服、女性は日本軍正式採用のOL風スーツだ


そして、正式軍用コートを羽織り応接室に行くと、なんというか一般人が着るような格好でザットン国王は片手をあげ


「よ!鉄中将殿!遊びに来たぞ!」


そうなのである、国王は暇さえあれば遊びに来るし・・・いや、暇がなくてもサボってお昼や晩御飯を食べに来るのであった、そして最後は早馬で駆けつけるカズラ筆頭文官に本で殴られ帰っていくのであった


最近は私とチェスや将棋、リバーシで遊んだり、カズラ筆頭書記官の愚痴を言ったりして楽しんだりしている、あとは領事館に常時待機してる日本軍の兵士と冒険者に登録してどこかに冒険に行ったりしている


そして現在将棋をしている、どうやらこの異世界ではこういう遊びは進んでないらしく、国王お抱えのドワーフの木工工房で制作され売り出している、ちなみに売り上げの1割は国に1割は日本軍、残りの8割は工房に入るらしいが現在作れば作るだけ売れる大人気商品らしい


パシッ

「そうそう、魔王からの親書読んだぞ」

パシッ

「それはよかった、では国交正常化するのですか?」

パシッ

「あぁ、とりあえず使者をだして向こうさんをこちらに呼び条件や貿易条約などにサインする会議を開こうと思っている

パシッ

「王手、ではオスプレイを出しましょうか?」

パシッ

「頼む、あと会議の場所をマルクスス基地で行ってもよいか?」

パシッ

「基地は無理です、ヤマト村でならいいですよ?もちろん周辺警備は我々とヤマト村警備兵が担当します」


「待った!その手は待ってくれ!警備は直轄騎士団も担当する」


「勝負に待ったは無しです、わかりました日にちが分かったら連絡をください」

パシッ

「あと、日本軍を公国にするから」

パシッ

「あ!間違えた! どういうことですか?」

パシッ

「王手!なに日本軍が魔族から貴族の称号をもらっただろう?2国から貴族と言うのは認められないし日本軍は正直武力を持ちすぎなんだ、まぁうち(パエリア王国)とは仲良くするつもりだから」

パシッ

「わかりました・・・・負けました」


「初めての勝利だな、では国の名前を考えておいてくれ」



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