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ストリートガール~気づけば夫婦、そして親へ

作者: 八月一日

「なあ、いい加減服着ようぜ」

「自分の家でどんな格好しようが勝手でしょ」

「そりゃそうだけどさ、いくら彼氏の目の前とはいえそりゃないだろ」


 基本的に裸族な実里(みのり)。家に入るときは一切の服を着ない。必要性があればマキシワンピースを着るという完璧な裸族。


「いいじゃない優弥(ゆうや)、いつでも私の事襲えるわよ?」

「俺が襲いたがりみたいな事いわないでくれますかね!?」

「違うの?」

「ちげぇよ!」


 そう、というと実里はソファに寝転がった。仰向けで。


「おい、いろいろ見えてるぞ」

「見せてんのよ。好きにみれば?」


 なんなんだこの彼女……。

 俺は実里を無視して実里の部屋に行くと、マキシワンピースを持ってくると寝転がってる実里を無理やり起こして着せる。そのさいあちこち触ったけどまあ、彼氏の特権ってことで。


「何もないのになんで服着ないといけないわけ?」

「俺、男」

「だから襲えばいいでしょうに」

「襲え襲えって、お前今日危険日だろうが」

「……知ってたの?」

「周期ぐらい憶えてるっての」

「ふーん……」


 服を着せた後、ふたたび仰向けに寝転がった実里は意外そうな顔をして俺を見てる。

なんだよ。


「まあ、それも込みで誘ってるんだけど」

「は?」

「知らないの? 優弥のとことうちでいろいろ画策してるの」

「……何してんの?」

「ちなみに、今の私の苗字は何?」

「何って、白川だろ」

「優弥、そこ私の財布あるから取って」


 実里に言われるままに財布を取って手渡す。すると実里はその中から保険証を取り出して俺に手渡してきた……ん?


「……黒瀬?」

「そ、黒瀬実里」

「え、何これ」

「何って、みての通り。婚姻届に記名して、保証人欄にも名前かいてもらって提出しただけ」

「……婚姻届?」

「うん、婚姻届。取ってきたのはうちの母さん。保証人欄には優弥のところお父さんうちのお父さん。優弥の名前は私が筆跡をまねて書いた」


 なんですと?


「夫婦なら危険日なんて関係なしにシちゃっても問題ないでしょ。ほら、おいで?」

「俺しらないうちに結婚してたわけ?」

「なんか話し咬み合ってないけど、うん。私嫁、優弥旦那」

「まじかー……」

「ということでね、初夜」

「は?」

「夫婦と言えば初夜でしょ」

「世界中の夫婦に謝れ」

「あーもう! 煮え切らないわね!!」


 ワンピースを脱ぎ棄てると実里は俺の手をひくと部屋に行き、ベッドに放り投げるときじょ……馬乗りになってきた。


「男ならこのくらいの覚悟決めなさいよ」


 そのあとの事は言うまでもない。

 もうするとこまでやったし。



 *** *** ***


「ねえ優弥、ついでに飲む?」

「飲まねぇよ」


 赤ん坊を抱いて授乳させてる実里は親になったというのもあって、今はクロップドパンツと7分シャツを着てる。うん、すごいかわりようだ。


「じゃあシちゃう時にでもあげる」

「はいはい」


 当初はもうめちゃくちゃと言ってもいいくらいだったけど、今となってはいい思い出……うん、いい思い出だと思う。


「あー、なんか脱ぎたくなってきた」

「脱ぐなよ。絶対脱ぐなよ」

「よっと」

 

 ソファに赤ん坊を置いて実里が着ていた服を脱いだ……上だけ、だけど。


「あー、やっぱこっちのほうがいいわ。すごい楽」

「お前な……」


 また赤ん坊……実耶(みや)を抱き上げて授乳を再開した。

 半裸で授乳をするこの光景……なんだろなぁ。


「全部脱ぐのは寝る時だけにしてるんだからこのくらいいいでしょ? ねー?」

「実耶に同意求めんなよ」

「ヤる時はそのままヤれるしいいじゃないの」

「……はぁ」


 なんかいろいろと諦めて実里の横に座る。もとより裸族だったんだ。このくらいならいいか。どうせ俺しか見ないし。

 いや、俺以外誰にもみせねぇけど。


「実耶、お前は裸族になるなよー。裸族は実里一人で十分だ」

「それ酷くない?」

「全然?」


 我関せずと母乳を飲んでる実耶の頬をつつく。


「ねえ優弥。二人目とかどう?」

「産後1か月も経ってないのは気のせいか?」

「まだ2週間ね。で、どうなの?」


 実耶の授乳がちょうど終わったのかソファの上に置いてあるクッション群に実耶を寝かせた実里。実耶も満足げに寝息を立て始めてる。


「実を言えばだいぶ溜まってたりするからすぐにでもシたい気分」

「ぶっちゃけたな……」


 ぴたりと正面から抱きついて来た実里は宣言通りというこ、どこか浮ついてるような感じだ。

 まあ、断る理由なんてないけど。


「ん、何回かシようね~」


 そういいながら実耶を抱き上げてベビーベッドに寝かし直した実里はその横にある部屋に俺をひきこむと男と女の立場がかわったように抱きついてキスしてきた。


「実耶が寝てる間にいっぱいシよ?」


 翌月、実里の妊娠が確定したのは言うまでもない。


男がはめられる話ですね、はい。⁽⁽◝( ˙ ꒳ ˙ )◜⁾⁾

裸族の彼女とその彼氏の話です。気づけば夫婦になっていたわけですが、トントンと進んで一人もうけてますね……。

書きかけの短編処理中なので近いうちにまたです(੭˙꒳​˙)

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