まだ少女が生きていたころ
ひたすらに暗いです。
さらっと読み流してください。
佐藤理恵は小学5年にして人生を悟った。
他人を信じてはいけないと。
そもそもの発端は理恵が非常に気の強い女の子だったことにある。
気の強い彼女は正義感も強くて、クラスメイトの男子達とよく口げんかをしていた。
この年頃は男子より女子の発育がいいもので、男子達は理恵には決して口では勝てなかった。
負け続けた鬱憤はある日突然暴力という形で姿を現した。
小学5年生の女子1人に十数人の男子。
どうあがいても理恵に勝ち目はなく、その日から理恵の身体には生傷が絶えなかった。
気の強い彼女が親にいじめられているなんて相談出来るはずもなく、だんだんエスカレートしていく暴力にじっと耐えるしかなかった。
そんな彼女の唯一の心の支えが、当時親友であった山田美和子。
幼稚園時代からの幼馴染でもあった彼女は理恵が1人涙していると、いつも何も言わずにそばにいてくれた。
そんな彼女の存在があったから理恵はどうにかいじめにも耐えてこられていた。
しかし美和子はあろうことかいじめの主犯格に惚れてしまい、あっさりと理恵をいじめる側にまわった。
彼女からの暴力は、理恵に人生を絶望させ、ある想いを抱かせた。
この世で信じられるものは自分だけだと。
そして理恵はある日学校の屋上から飛び降りて、その短い人生に幕を閉じたのである。




