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夏の雪
「ねぇ、もう雪は降らないの?」
君は汗を流しながら聞く。
「夏だからね」
と言ってしまうのは簡単。だけど……。
星を宿した目で、キラキラと聞くから、僕は言った。
「ほんの一部にだけ雪はまだ降るよ」
僕は物置に走った。あるはずだ、あれがあるはずだ!くまさんの!あれが!
くまなく探す。汗だくだけど構わない。
棚の上の方が微かに光った。
「あった!」
それと氷をおもむろに君に差し出す。
「くましゃーん!」
君が笑顔になる。
嬉しくて僕は言った。
「くまさんはね、雪を降らせることができるんだよ!見てて!」
上のハンドルを回して、お皿の中に白く削られた氷が集まる。そう、かき氷器だ。
「うわぁ」君が目を細めて見とれる。
「しかもこの雪は食べられるんだよ」
「ええ?!」
君の目がまんまるくなって、キラキラしてる。
「甘い。甘い雪さんだね」
「くましゃんありがと」
「はーい、また魔法かけてあげるよ」
……モノマネが上手くいったのは、さっきの不思議な光のおかげだろうか?
この夏、何回君とかき氷出来るかな?
楽しみだ




