72_千手
タマ目線のお話に戻ります
「ミリ 避けるにゃ」
私は咄嗟にミリに叫ぶ
エムデという侍女は強い・・・・・・私は直感的にそう思った この邪悪さ 醜悪な気 どこかあのサドラに似ている気がする そんな危機感でミリに声をかけたがすでにエムデの衝撃波攻撃はミリを捉えミリを盛大に吹き飛ばし部屋の壁を破壊していた
「ミリ!ミリ」
「次はお前ね ねこ娘 」
エムデは凍りついた笑顔を私に向けると先程ミリにおこなったであろう攻撃の詠唱を始めた
いけない・・・・・・私はとっさに知識への書へとアクセスする
にゃにゃ この状況・・・・・・衝撃波の回避法 回避法・・・・・・
思考へのアクセスは答えを導き出し一瞬で終わる 私はエムデの第1波の攻撃をすんでのところでかわすと伯爵の背後をとり束縛した
「くけけ 汚い汚い ねこ娘 人質ってわけ? いいわよ」
エムデは攻撃の手を休めるとなにやら体に力を込め始めた
邪悪な力そして莫大な魔力だ
そしてその体からは無数の腕が生え始めた
そしてその腕は床の下を伸び伯爵をつかまえている私の背後から私を襲った
「くけ 背後の背後をとったぁ 私の勝ちぃ」
「きゃあ」
私は難なく伯爵から引き剥がされ宙に吊るされる
「おお おお でかした エムデ! あとで特別な ボ ボーナスをやろう」
伯爵は怯えた声でそういいながら隅の方へと逃げ込んだ
「ふふ かわいい猫ちゃん どうやっていたぶってやろうかしら くけけ」
しまった・・・・・・完全に私の策の失敗だ いや策は失敗ではなかった相手の術が私の想定の範囲外だったのだ
このままでは敗北は見えている
「タマ たすけに 来た来たのです」
そのときだったミリがふっとばされてできた壁の穴から覗いたラポが私に声をかけた
「ミ ミリは大丈夫にゃ? ラポ」
私はそのときラポがここにいることの違和感を感じることができなかった為すぐにミリの安否を気遣った
「だ 大丈夫 なのなのです ミリはエレナルがてあ手当をしてしているのです それ それにしてもそのばけ化け者なんなのなのですか?」
「ふはっ いきなり人の戦いにしゃしゃり出てきたかとおもったら私を化け物扱い・・・ちょっと失礼しちゃうわ そういうあなたは何者?魔族に見えるけど・・・すごく強そうね・・・」
「ラポ はラポなのなのです それよりすぐすぐにタマをはな 離して戦闘をやめやめるのです」
「あらぁ この猫ちゃんのお友達なのねぇ だったらいっしょに・・・・・・」
「死んでねぇ」
エムデは体からさらに腕を増やすとそれをラポのほうへ向けた
「ラポ あぶないにゃ」
「うっさい」
エムデは私のほうをむくと鋭い語気で私を威嚇した
「うぎゃにゃ」
私は拘束されているエムデの腕で締め付けられ声にならない声を発する なんとか魔力で防御しているがこれ以上の攻撃が加わればもちこたえることはできないだろう
「私にこう攻撃するするな!」
ラポはそういうと詠唱もせずドス黒い暗黒の輪をつくりだし襲ってくるエムデの腕をまるでブーメランでも操るかのように切りさいた
「う うぎゃああああ」
私は怯んだエムデの腕を振りほどきラポと合流した
「ミリはもうだいじょうぶありょ タマ加勢するありょ」
後ろでミリの看病をしていたエレナルが私に声をかける
「アリョアリョパリョ・・・・・・」
エレナルの独特な詠唱が始まると部屋の植物がしおれていくそして伯爵からも光る物質が放出されそれをエレナルが吸収した
「なん だ これは 気持ちが・・・・・」
伯爵は恍惚な表情を浮かべていたが髪は白髪になり抜け落ちている
「ほい タマパワーチャージありょ!」
「くけけ 何しても無駄だね 私は幾多もの試練を乗り越えこの伯爵のもとへ仕えておるのだ それじゃあ みんなまとめて死んでね うりゃあ」
ドス黒い腕がさらに増え私達の方へ四方八方から攻撃を加える
私はエレナルから受け取ったパワーで光の剣を作りそれを切り裂いていく ラポはその腕をさきほどの暗黒の輪を増やして軽くあしらっている
「ざんざんねんな人なのなのです 私はあなたを化け物といいいいましたがあなたがどんなに強強くなっても世のなかなかにはとどとどく事のできできない領域がそん存在しているのでのです よっっと」
ラポはエムデにそう言い放つと暗黒の輪の形をエムデの腕のような形にかえそれをエムデへと向かわせた
そしてその腕は一瞬のうちにエムデの体を包み込んだ
「タマ もう もう大大丈夫なのです」
「エレナル もういいにゃ」
「ありょ」
静かになった部屋には恍惚な表情の老人だけが残った
「くうう いててて ったく むちゃくちゃしよるわぁ て 敵は?」
エレナルによって回復したミリは首のあたりを押さえながらゆっくりと起き出してきた
「あ あれ ラポやん なんでおるん?」
ミリはまわりを見回しながらエムデがいなくなっている事やラポがいること・・・何やら少し混乱しているようだ
しかし状況が落ち着いていることを確認すると私達がエムデを倒したことを察したらしい
「タマ これから どうどうすればいいのです?」
ラポは伯爵の扱いを私に聞いているらしい
「そうだにゃあ このまま拘束してギルドに引き渡せばいいとおもうにゃ」
私が怯えている伯爵のほうへ目をやると伯爵はだまって目を伏せたもう抵抗はしないだろう
「ギブレ ギルドに連絡を頼むっす」
「了解・・・」
姿の見えないギブレはランキが命をくだすと返事だけ残しその場から気配を消した
・・・・・・
しばらくするとギルドの審査官を筆頭に数十人の屈強な男たちが屋敷へとやってきた
そして伯爵を拘束すると連行していった
「タマ様 どうもありがとうございました 報酬の方はギルドの方でお受取りください それよりあれは?」
審査官は私に深々と頭を下げてそういったそしてラポがエムデを包んだ繭のようなものを指差した
「あれは なんなんでもないのです ラポが きれきれいに 掃除してしておくのです」
ラポは慌てたようにそういった エムデを一体どうするつもりなのだろう
・・・・・・
事が落ち着き私達は一度宿舎へと戻ることとなった
「それで ラポ なんでうちらがここにおるってわかったんや?」
リビングに集まった私達は食事をとり最初にラポに話しかけたのはミリだった




