70_救出
#モリ目線でのお話です
「ランキ様」
「あ あ こっちっす」
「う うん」
ミリたちが伯爵との交渉を始めた頃 伯爵の家の地下でギブレの先導を受けるランキ エレナルと私は子どもたちが捕まっているという地下室へと向かっていた
「この部屋でございます ランキ様どうしますこのまま突入します?」
「そうっすね ギブレ 中から鍵を開けることは可能っすか?」
「命じてくだされば」
「わ わかったっす ギブレ中から鍵を開けよ」
「っは」
数秒ほど待ったあとに扉はゆっくりギィと少しだけ開いた
部屋へ入った私達を見る子どもたちは引きつった笑顔を作ってだまってこちらを見ていた
「さあ みんな ここからでるんやで」
そんな様子をを見た私は普段出さないような声で子どもたちに語りかけていた
「お姉ちゃん・・・・・・ここからだしてくれるの?」
子供たちの中の一人が私に語りかける
私が黙ってうなずき扉の方へと誘導しようとしていると扉の外から何人もの男の声が聞こえた
「く 見つかったみたいありょ」
「貴様ら 何者だ!」
ここへ続く廊下は一本道で男たちを倒さなければ出口にはたどり着けないだろう
「ギブレ 頼むっす」
「わかりました ランキ様」
ギブレはランキから命を受けると見る間に女性の姿から魔獣の姿へと変貌し咆哮を上げた
「うおお 魔獣がいるぞ誰か ウンギ様に伝えるのだ」
男たちの一人が部下にそう伝えると部下の一人がそこを立ち去った どうやら援軍がやって来るようだ できればその前にこの場を抑えたい
「モリ 加勢するありょ」
エレナルは私に吸血の効果を使おうとしているようだが私は一度魔王ラミスによって魔力を注入されたあとおかしくなってしまった経緯がある他人の力が入る事でどういった弊害があるかわからない
「あ あの エレ ナル ちょっと まって・・・・・・ああん やだ」
そういって答えたときにはもう遅く私はエレナルが男たちから吸い取った力を受け取ることになってしまった
私の体 精神に変化が起きる・・・・・・力がみなぎり なんだか誰にも負けない気がしてきた
「ぐははは なんや 雑魚どもがぁ 凍れ凍れ がははは」
「ミ ミリちゃん」
「ぐ っが」
エレナルはなにかとてつもない失敗をしたかのような申し訳そうな顔をしているがそんなことはどうでもいい 私は暴れたい気分なのだ
兵士たちは次々と凍っていく
「ものどもお いくぞお 」
「お お姉ちゃん 怖い・・・・・・」
なにか 子どもたちの中からそのような声が聞こえたような気がしたが気にすることはない
私は皆に号令をかけると屋敷の外へと出る道を帰っていく
兵士たちの力が失われると私のちからも急激に減衰していく 私は徐々に自分を取り戻すとまわりの惨状に目を疑った
「こ これうちがやったんか・・・・・・ いやや」
「ごめんありょ ミリがあんなふうになるなんて知らなかったありょ・・・・・・」
「まあ 無事に切り抜けられたっすからよかったんじゃないっすか?」
「んもう ランキ!」
私達と子どもたちはは屋敷を抜け出すと外へ出るため門の方へと移動する
「あらぁ あなたたち ここから 生きて出られるとでも思っているのかしらぁ」
門の手前で待ち構えていたのは先程地下から援軍を頼むためいなくなった2 3人の門番と細身のぴっちりとしたタイツとガウンをまとった短髪で色白の男であった
「ウンギ様 こいつらです」
「んもう わかってるわよ はいはい じゃまじゃま あなた達私がこいつら倒したら子供たちを確保しなさぁい」
どうやらこの男がウンギと言われていた男だろう 持ったワンドの高級さと筋肉からかなりの手練だと思われる
ウンギは門番の男たちを片手で追い払う仕草をするとワンドを持った手をもう片方の手のひらにゆっくりと置いた
「しかし・・・・・・あなた達・・・・・・かわいいわねぇ 本当に・・・・・・ にくらしいわ 私なんかどんなに努力しても・・・・・・ 許せないわ ぜったい んもう めちゃめちゃにしてやるわ」
ウンギはそういうとおもむろに詠唱を始めた危険を悟った私はランキとエレナルに子供たちを移動させるよう目線を贈ったあとすぐに氷結魔法である氷弾を繰り出した
バンバンバン
当たった 私は氷弾の冷気の跡を目を凝らしてみる
「あらぁ びっくりしたわぁ でもそれじゃあ 私は倒せないわよぉ お嬢さんっ とう」
ウンギは詠唱を終えた魔法を私に放ったかのように見えたが何も変化はない
「ミリ!」
ランキの叫びが私に届いたとき私はすでに敵の術中にハマっていた
地下から伸びた紫の触手が私の体の自由を奪ったのだ
「きゃあああ」
私の体はまたたく間に天井へと吊るされる
「さあて あなた達・・・・・・本当は殺しちゃおうかと思ってたんだけど・・・・・・気が変わったわぁ あなた達私の下僕になりなさぁい ここの門番達はとおっても弱くってねぇ どう」
ウンギはそう言って私達を舐めるように見回したあと返答を求めた
「う っく いや」
私を不安そうに見つめる子供たちの視線を感じたとき私ははっきりと拒否の意を表した
「モリ様 今でございます」
「キャア な 何よあなた 何するの」
私はここで殺されるのだろうそう思った瞬間ウンギは乙女のような野太い声を上げた その背後にはウンギの手足をとった女性の姿をしたギブレの姿があった
そして 私はウンギの一瞬の魔法の触手の緩みを感じるとその腕を振り払いその束縛から逃れることに成功した
ギブレはその後ウンギの反撃の体制を感じウンギから離れると地中へと身を隠した
「くうう 悔しいわ 私としたことが もうっ ゆるさないわ ゆるさない けちょんけちょんにしてやるわ」
館にウンギの地団駄の声が響いた




