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62_ソフィの部屋

 コンコン・・・・・・


「ソフィ いるにゃ?」


 返事はない 私はエレナルとともに私の精神の中にある無数の扉の中からソフィがいるであろう扉を見つけ出すことに成功しその扉をノックする


「何の返事もないにゃ・・・・・・」


 ドンドン ドンドン


「ソフィ ソフィ ここにいるにゃ? 出てきてにゃ ソフィ」


 私は精一杯の声を張り上げソフィを呼ぶが返事はない 私は深いため息をついた後エレナルの顔を見つめる


「駄目みたいにゃ・・・・・・ソフィは・・・・・・もう」


「・・・・・・タマ・・・・・・どうしても・・・・・・ソフィに会いたいリょ?」


 酷く落ち込んでいる私にエレナルはそっと手を添えて静かに話しかけた


「エレナル この扉を開ける方法を知ってるにゃ?」


「ううん 開けるのはソフィ・・・・・・ただ 少しだけ話すことができるかもしれないりょ 私はヴァンプの秘法によりこの扉の中の精神にタマを数分だけ介入させることができるありょ でもね・・・・・・」


 エレナルはそういったまま黙ってしまった


「何でもするにゃ・・・・・・ソフィに会いたいにゃ」


「うん 分かってるありょ ただ これは酷く危険な事ありょ ソフィは心を開かないかもしれないしもしかしたらタマの精神にも悪い影響がおこるかもしれないありょ それでもいいりょ?」


 私のエレナルの問に対しての答えは決まっていた


「それでも 行くにゃ」


「わかったありょ それじゃあ扉に手をついてソフィを感じて」


「にゃ」


 私は扉に手を添え目を閉じてソフィを扉の向こうへ感じる

 エレナルは私の背中に両手を添えて秘法を唱え始めた

 私の精神は扉の奥へと進んでいくその奥には小さな今にも消えそうな光を放つなにかがあった


「ソフィ」


 私はその光がソフィだということがすぐに分かった

 光に触れると周りの景色は一変して夜の王宮の暗いソフィの部屋と変わった

 私は化粧台にこちらを向かずに座っているソフィへと声をかける


「・・・・・・ソフィ タマにゃ・・・・・」


「こっちに来ないで・・・・・・お願い・・・・・・そっとしておいて・・・・・・ね タマ・・・・・・」


「どうしたんにゃ? ソフィ 一緒に外の世界に帰るにゃ・・・・・・ タマはソフィがいないと寂しいにゃ」


「ゴメンね・・・・・・ 今はここが心地いいの お願い・・・・・そっとしておいて・・・・・・」


 私に懇願するソフィを無視してソフィに近づき肩に触れた

 そしてソフィが私の方を振り返った瞬間その顔に驚愕した


「お願い・・・・・・タマ・・・・・・」


 ソフィの顔は焼けただれまるで そう あのサドラのような形相になっていたのだった

 その瞬間私の精神は黒いモヤのようなもので覆い隠され 絶望 怒り 恐怖 憎悪 あらゆる悪い感情に支配された

 私はそんな感情を纏ったまま精神の部屋の深いところへと引き落とされた


 ・・・・・・


 そこは真っ暗だったがよく目を凝らすとまわりがぼんやりと見えてきた


 ああ また私はここに戻ってきたのだ・・・・・・


 開けた風景には見覚えがあった そこは私がカスタード国に捕虜として連れてこられ強制的に労働させられていた工事の現場だった


「もう いやにゃ・・・・・・ここには戻りたくはないにゃ・・・・・・」


 ボロボロの私の横を通り過ぎる王家の竜車


 中から私の様子を伺っているソフィはにこやかだ


「ソフィ・・・・・・助けてにゃ・・・・・・」


 私は懇願するような目でソフィーを眺める


 ボコッ


 いきなり監守と思われる大柄な男に蹴り飛ばされる

 私はなすすべもなく地面へと転がされた


「・・・・・・・うう にゃ」


 ゴキッ


「ギャアアアアアア」


「おい てめえ 何サボってんだ・・・・・・どうした?起き上がれるんだろ?はやく持ち場へつけ!」


 私はヨロヨロと立ち上がり私が持っていただろうスコップを杖代わりにして歩き出す

 私にはもう反抗する気力も力もない ああ このまま私はここで死んで行くのだろう・・・・・ それすら考えるのも面倒だ・・・・・・ そうただ 今は目の前にあるこの岩をどかせばいい ただそれだけだ・・・・・・ 私は目の前が暗くなるのを感じた どうやら私は倒れてしまったようだ


「タマ 置きて・・・・・・ タマ・・・・・・ごめんね・・・・・・まだ 私もう少し・・・・・・かかりそう」


 どこかで優しい声が聞こえる


 ああ ソフィだ・・・・・・


 私がそう思った途端声がはっきりと聞こえだす


「タマ 大丈夫なんか? おい タマ 起きるんや」


「うにゃ?・・・・・・ソフィ?」


「ソフィやない ミリやしっかりしい」


「うにゃ?・・・・・・ミリ? ここはどこにゃ?」


 私ははっきりしない頭を抑えながら覗き込むミリに聞く パーティーメンバーは皆私の周りにいて心配そうな顔をしている


「ここは村長の部屋やで タマ エレナルが秘法を使った後 2人共ぶっ倒れたんや エレナルはすぐに目を冷ましたんやけど タマは倒れたままやったんやで」


「タマ とてもつらそうやった・・・・・・」


 モリが転んだままの私を心配している 私はゆっくりと体を起こしようやく今の状況を把握した 私はここが工事の現場ではないことに安堵しつつもソフィの精神を連れ帰る事ができなかったことに落胆した ただソフィは精神の中でもう少しかかりそうと言った ソフィはなにがしらかの準備をしているのかもしれない・・・・・・そう思うことにした

 ソフィを救うためにまだ外からできることがあるかもしれない 私はそう考えふさぎ込んだ気持ちを切り替えることにした


「エレナル タマがソフィにあってる間なにか変わった事がおこったにゃ?」


 私はおそらく私より早く精神の部屋から帰還しているであろう腕を組んだままのエレナルに話を聞くことにした


「なにか なにか足りないありょ・・・・・・」


「・・・・・・どうやら真相はもっと複雑なことのようじゃの」


 エレナルが私にポツリと言ったあと村長が話をはじめた




















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