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61_バンプの秘法

「うにゃ・・・・・・エ エレナル?」


「ん? どうかしたありょ?」


 どうやらエレナルは自分の変化に気づいていないらしい

 私は禁書の力を借り脳内で魔法を構築して簡単な水魔法と光魔法の応用で鏡をつくる 私はエレナルの前に四角の等身大の水鏡を出現させた


「タマ なんありょ この鏡 ありょりょりょ 私 この格好・・・・・」


 エレナルは鏡の前で後ろを向いたり牙を剥いたりしている そして納得したように両の手を合わせると私達に話始めた


「どうやら私のこの姿は吸血族の古の力をまとった姿みたいありょ ばあちゃんから聞いたことがあるありょ 力が宿れば吸血族本来の姿が現れ左手で人の精神を吸いそれを力に変えて右手で放出することができるようになるって言ってたありょ・・・・・・」


「・・・・・・」


 みんなエレナルの姿と話に少しの不信感を覚えているようでジト目をしながらかすかに後ずさりしている


「あはは だ 大丈夫 ありょ 危険な力は使わないりょ ほんともう 信じてありょ えーっと タマ 聞いてほしいありょ 秘法の書に書いてあったのは吸血族だけが使える多数の人間から精神を吸ってそれを自らの力に変える方法 そしてそれを吸血族以外の人間が使えるようにできる魔符あるいは結界の作り方ありょ 残念だけど精神の合体については何も書かれてないありょ」


「・・・・・・そうにゃ」


「ただ・・・・・・」


「ただ?」


 私がエレナルの話に落胆しかけていた時エレナルはただと付け加えて話を続けた


「うん ただ 私の古の力を使えばタマの精神に入り込むことができるかもしれないありょ そうすればタマの中のソフィの精神にもふれられるかもしれないありょ 一度村に帰って力を使ってみるありょ」


 エレナルは祭壇にお辞儀するとこちらへ近づき私の手をそっと握った


 ・・・・・・


 私達は不毛の祠から帰るとまた村長の家へと向かった エレナルの術でエレナルが私の精神へ介入するためだ 村長はこの試みに対してあまり良い顔をしなかったがエレナルに押し切られ結局私達とともにそれを見守ることとなった


「いくありょ タマ 準備はいいありょ?」


 準備はいいかと聞かれても不安だけが残る だがソフィ救出のためだ覚悟を決めなければならないだろう


「う うにゃ い いいにゃ」


 部屋の中向かい合った椅子に座った私とエレナルは周りにいるメンバーも気にならないほどに緊張していた

 エレナルは私の両手を取り目を閉じるように言った

 私は言われたとおりにする


「それじゃ 入るありょ スー ええい」


 エレナルは息を吐き精神を集中させると気合とともに私の精神へと介入した


「タマ どうありょ?」


 私の感覚はエレナルと一体化しているようだエレナルが私の中に入るとその精神の景色が私の感覚でも感じられるようになった

 私達は扉が無数に散らばった空間へと放り出された


「見えるにゃ これがタマの精神のなかにゃ?」


「そうありょ ほら あそこに無数の扉が見えるありょ あのどこかにソフィがいるはずありょ」


「そうなんにゃ・・・・・・」


 私達の見ている部屋の中にひときわ大きく禍々しい気を放っている扉が見えて来た


「あやしいにゃ・・・・・・ちょっとあれに入ってみるにゃ」


「気をつけるありょ・・・・・・精神の扉の中にはタマの経験した危険な記憶や悲しい出来事作られた記憶なども入り混じっているありょ もし そんな部屋にあたったら静かに扉を閉めるありょ 自分の精神を覗くのは危険なこともあるありょ」


 私達は禍々しい気を放つ扉へと近づくとそこを静かに開いた

 私が扉を開くとそこには静かに岩へ座っている老婆がいる

 老婆 老婆・・・・・・ 私の中でこのワードに対するアラートが鳴り響く 危険だ そう思った瞬間だった


「たあああああああまああああああああ」


 老婆は私を見つけると鬼の形相で私を睨みつけたままこちらへと疾風のごとく近づいてきた


「タマ 見つかったありょ すぐに扉を閉めるありょ」


 私はその者の存在に恐怖し放心状態に陥っていた


「たま!」


 エレナルが私を恫喝する・・・・・・このままではいけない 私は我を取り戻すと即座に扉を閉める行動へと移った


「お前から会いに来てくれるなんて いひひ うれしいねぇ たまぁ 逃さないよぉ」


 精神の扉が閉まろうとした時その扉の縁に長く伸びた爪のシワだらけの手がかかった

 私は躊躇なくその扉を締め切った


「うぎゃぁ・・・・・・」


 断末魔の叫び声が扉だらけの空間に一瞬響いたが扉を締めた後その声はすぐに聞こえなくなった サドラの指は扉の下に落ちたがすぐに消えた


「タマ?大丈夫ありょ?」


「はぁはぁ・・・・・・なんで あんなのがタマの精神の中に住んでるにゃ?」


「あれはなんありょ? タマ」


「サドラにゃ・・・・・・タマの最も恐れる相手 憎悪の対象 恐怖の権化にゃ・・・・・・けどサドラはタマたちが倒したはずにゃ・・・・・・」


「ここは精神の世界 記憶の世界 予測の世界ありょ タマが嫌だった思い出危険だった経験もここで封印されて精神の引き出しにしまわれるりょ そしてタマの行動に同じような危険なことがあったとき警笛を鳴らすありょ 危険なことをそのまま忘れてしまうのならば次同じような危険なことがあってっも回避できないからきちんと保管されているありょ」


「そ そうにゃのか・・・・・・」


 私はサドラがまたどこかから襲ってくるのではないかと周りをみやりながら徐々に心を落ち着かせていく


「エ エレナル ソフィを さ 探すにゃ ・・・・・・タマは多分あの扉じゃにゃいかなっておもってるにゃ」


 私の指差した方向には王宮にあったような豪勢な扉がひどく陰湿な気を発していた

 私の思い出の中にあるそれは明らかに王女の部屋の扉であった


「いってみるにゃ」


 私はエレナルとともに扉を目指すそして扉にたどり着くとその扉をノックした


「・・・・・・」





























 

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