56_呪いの核心
「神器の呪いには同化のほかにもう一つ吸血と呼ばれる物があるのです」
ミナリア国女王であるリリ・ミナリアは私に同化の他にも神器の器に宿る呪いがあると言っている聞けば聞くほど恐ろしいものだ
「吸血にゃ?」
「ええ・・・・・・実際は人から吸っているのは血ではなく精神力なのですがこの呪いが吸血族由来のものであることから私達はこの呪いを吸血と呼ぶことにしたのです」
王女はふぅともう一度大きなため息をつくとそのまま話を続けた
「タマ様 タマ様はこの神器に関わる王家の力をご存知ですか?」
「レ レコード・オブ・インペリアルの事かにゃ?」
「・・・・・・王家の記憶ですか・・・・・・なるほどいいネーミングです 大変申し上げにくいことなのですがおそらくカスタード王女はその能力を使っていたのでしょう 術が術者の精神を吸いそれを付与者に与え破綻へ追い込むことが第2の呪い 吸血なのです」
「にゃ にゃんて・・・・・・ そんにゃ・・・・・・ 発動した魔法でソフィは・・・・・・」
私は知らされた事実に計り知れない衝撃を受けその場で顔を手で覆ったまま卒倒しそうになった 隣にいたミリはそんな私の様子を見てそ私の肩に手をやった リリ王女はそんな私を悲しげな様子で眺めながら話を続けた
「ただ 私は魔法使用時この吸血というスキルが自分以外から行えることを偶然知ったのです これは私が魔法を使い始めたばかりの時のことです キリはひどく私の魔法で自分を加速させることをを嫌いました 話を聞くとなにか私の術はひどく私の色のようなものが感じられるとのことでした2人で色々試していくうち私はキリから吸血することができることがわかりました しかしキリはこれにひどい不快感を覚えたためこれを拒否するようになったのです 月日は流れ私は自分やキリ以外から吸血する他によい方法がないのか考えました そして吸血を行うための結界を作ることに成功したのです この結界では複数人の人間から吸血を行うことができるというものでしかも吸われた人間の不快感を分散させるという効果がありました・・・・・・そして私達はその後この結界を国を覆うように構築したのです・・・・・・・そうですねずいぶん昔の話です」
「やってることが魔族とおなおなじなのなのです」
話を聞いていたラポがボソッともらす
「勝手な言い草に聞こえるでしょうが私は国民から少しずつ力を得る代わりにこの国の持続を約束するのです 元に私達はこの国に300年もの安泰をもたらしているのですよ」
王女は微笑を浮かべ キボの入れたお茶に一口口をつけた 私はそこに王女の確固たる力の自信を見たような気がした
「国民はその事を知っているにゃ?」
「ふふ おかしな話なのですがこの話はまるでおとぎ話のように国民に伝承されていてほぼすべての国民はこの事を知っているようなのです ですが今ではこの事について誰も声を上げるものはいません まぁ 信じている者が少ないのかもしれません・・・・・・きっと自分たちの生活で手一杯なのでしょう 本当におかしな話です タマ様 私が分かっていることはこんな感じです」
「あ ありがとうですにゃ・・・・・・」
私はソフィを救う手立てが王女の話になかったことに少し落胆しながら深々と頭を下げた そんな様子を見た王女は気遣うような声で私に語りかけた
「タマ様・・・・・・そんなに落胆しないでください その昔この国の結界を作る為手伝ってもらった女性がいます あるいはその女性であればなにかタマ様の悩みの救いになるやもしれません」
「だ 誰ですにゃ?」
「その女性は・・・・・・吸血族の末裔と言われています ここからさらに東へ行った所に吸血族の末裔の住んでいる村があるといいます とはいえ本当に実在する村なのか人が本当にいるのか等詳しいことは私にはわかりません 吸血族の女性はまだこの街に結界がない頃にふらっとやってきて私達の結界作りを手伝ってくれました 本人は出稼ぎに来ただけだと言っていましたがその知識は深く私達の結界作りにおいて重要な役目を果たしたのです もしタマ様がその知識をもとめるのであれば吸血族の村でマイという女性を探すのがよいと思います」
私は王女の話に希望の光を見たような気がした
・・・・・・
「絶対にまた来るのだ キリは待っているのだ ・・・・・・・」
その後 私達はキリに別れを告げ城を出た 国の結界を守っている砂嵐が止むリミットまであと数時間というところであったため食事もろくに取らずに国を出ることとなった
「タマ それでこれからどうするんや?もちろん吸血族の村めざすんやろ? うちらも行くで なぁ モリ」
「う うん」
「タマ ラポは一度叔母叔母様にこの禁書を届けたいたいのです きっと叔母様はこのプレゼントをよろよろこんでくれくれるとおもうのです」
ラポはこのパーティーからひとまず抜ける事となった ラミスに禁書を渡した後またパーティーに帰って来たいといっていたが距離が距離なだけにいつになるかわからないだろう
ラポとその従魔であるリブレは翌朝私達に別れを告げ一路魔王ラミスのいるキッチン王国へと向かった
残った私達はミナリアの更に東にあると言われている吸血族の村を目指して移動を開始した
「しかしタマ吸血族の村とはおどろおどろしい名前やな」
移動中竜車の横につけたミリが私に話しかける
「そうだにゃ まあミナリア王女が言うには吸血族が人の精気を吸って生きていてのはもう何千年もの昔の話で末裔である人間はにゃんの力もなくなっているって言ってたにゃ」
「ふーん そうなんや それならあんしんやな なぁ モリ ランキ」
「う うん」
「ッス」
突然モリに名前を呼ばれたランキは驚いたように返事を返した
モリのこういった気遣いがパーティーの結束を高めてくれる
・・・・・・
「村っすよ ギブレ調査お願い」
「お任せください ランキ様」
数週間後 私達は初めての村を見つけた そして村を遠目にキャンプを貼りギブレの報告を待つこととなった




