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55_神器の呪い

「それでは 発表するのだ」


 どこからかドラムロールの音がするような気がしたのは気のせいだろう


「1番はリブレなのだ 2番はミリ 3番タマ そ そして くぅ・・・・・・最後はキリなのだ」


 圧倒的な幸運続きでドロップを会得していたリブレがトップなのは納得だがツキがないように見えたミリが2番手だったのは意外だった おそらく不運の回避の方法が抜群にうまかったのだろう


 後ろの方で悔しくて地団駄を踏んでいたキリであったがしばらくすると平常心を取り戻したようで私達を呼んで話しだした


「さて それじゃあゲームも終わったのだ 約束通り勝ったリブレの聞きたいことを言うのだ」


「きゃはは リブレのキキタイこと? ワカラナイ タマ かわりに聞く?」


 リブレはわからないと言ったがここに来た目的がなにかちゃんと分かっているようで私の方を向いてウインクをしながらそう言った

 私はリブレの好意をさっとうけとり切れ目なくキリへの質問へと変えた


「キリ リブレの変わりに質問してもいいかにゃ?」


「いいのだ タマたちはパーティーなのだ 誰に聞いても同じ質問になることはわかっているのだ」


 このキリの雰囲気から察するにキリは勝っても負けても質問に答えてくれるつもりだったのだろう


「うにゃ 実は・・・・・・タマの中にはカスタード王女 ソフィ・カスタードが眠っているにゃ キリ言っている意味がわかるにゃ?」


「なるほど 聞きたいことというのはその事か・・・・・・王族の儀式に使った神器のことなのだ・・・・・・」


 キリは顔色を変えそこまで言うと静かに続けた


「タマ このことはキリに聞くよりリリに聞いたほうがいいのだ・・・・・・ゲーム楽しかったのだ 少し待つのだ」


 キリはそのまま最初に転んだベッドの方に行き倒れ込みしばらくすると穏やかな雰囲気のリリが現れた


「見ての通り私達は二人で一人 私が王女という立場上 外で遊ぶことは愚かなかなか私の中からさえ出ることはままなりません 少しの時間でしたがキリに楽しい時間をありがとうございました 約束の通り質問にわかる範囲でお答えしましょう キリの中から聞いていましたが タマ様たちは私達が二人で一人になった理由やその方法を知りたいのでしょう・・・・・・このことはこの国300年の治世に関わる重大な秘密でもあります どうか他言等なさらぬよう・・・・・・ところでカスタード王女はでてこられないのですか?」


 しまった 国の重大な秘密をかたるといっているのに私のような者が直接王女と話をするというのは儀礼に反するというものだろう だがソフィは私の中からは出てくることはないだろう

 私は正直に経緯を話す事とした


 ・・・・・・


「そうですか・・・・・・タマ様それはおつらいですね なるほど それでタマ様達はカスタード王女を救うためにこんな辺境まで旅をされてきたのですね 誠に申し訳ございませんが カスタード王女を救う手立ては私にはわかりません ただこの国が300年もの間神器の力によって守られている方法やその力の根源となっているもの それをお話しましょう・・・・・・もしかしたらなにかのお役に立てるやもしれません」


 私達がすごろくの片付けられた机の周りの椅子につきリリ王女も一番窓側の大きな椅子に座るとキッと厳しい顔をしながら話を始めた


「ところでタマ様 王家に伝わっている神器というものがどういうものなのかご存知ですか?」


 私は迷いの森での出来事を思い返しながらその神器のまがまがしさや形を王女に伝えた


「カスタード国の神器は根源の証明と言われるものだったにゃ 迷いの森で道に光の雫を落とし王家の祭壇までの道標をつくるにゃ」


 私はリリ王女にカスタード国であった儀式について話したが自分がその雫を食したことは黙っていた なにかそれは話してはいけないようなことだと思ったのだった


「そうですか それでソフィ王女は儀式を行ったあとあなたと同化したのですね 見ての通り同化の現象はここにある神器にも現れています タマ様がカスタード王女と同化されたように私も当時侍女の娘であったキリと儀式の時同化してしまったのです」


「な 治す方法はあるにゃ?」


 私は早々に核心部分へと切り込んだ

 リリ王女は悲痛な顔をしながら首を横に振った そして私に続けた


「しかし少しだけ分かっていることがあります 実は私達に伝わっている王家の神器を調べた所 それは神に操られた吸血族バンパイアが作ったものだと言うことがわかりました そしてあの神器には看過できない欠陥があることがわかったのです」


「欠陥にゃ?」


「そうです いえ 欠陥ではなく仕様なのかもしれません あれは吸血族バンパイアの呪いのこもったアイテムなのです」


吸血族バンパイアの呪いにゃ?」


「そうです呪いです 私達の所にある神器には古の古代文字が刻まれていました その文字の解読は困難ではありましたが調べるにつれそれは神に対する吸血族の暴言だということが判明したのです 私達はすぐに歴史に詳しいものを呼びその経緯を問いました そしてその昔 神による吸血族の弾圧が行われた事が判明したのです おそらく囚われた吸血族は神の奴隷となりこの神器の制作を強要されたのでしょう 恨みのこもった暴言は器の中で歪を生みそのまま機能として組み込まれてしまっていたのです」


「にゃ 呪われたアイテムだったにゃんて・・・・・・の 呪いの弊害はどんなものにゃ?」


 私は崩れ落ちそうになる精神をなんとか奮い立たせリリ王女に聞く


「タマ様も知っての通りこの神器は近くにいた者を取り込んで同化するのです そしてこれから話すことがこの神器の本当の呪いなのです」


「本当の呪いにゃ?」


「そうです 呪いでもあり・・・・・・力でも・・・・・・あるのです」


 王女は一息ついた後悲しい顔をしながら話を続けた

















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