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44_リブレ

「おーい リブレ そっち行った」


「きゃはは オッケ です ガッオー」


 ミリの声に反応したリブレは猛スピードで敵の逃げる方へ先回りして姿を突然変え威嚇する

 旅の途中私達は食料を調達する為皆で触鬼狩りを行なっている 通常従魔として使役されている魔獣は主人であるテイマーの言うことが絶対であり主人意外の言葉に反応することはない

 しかし伝説の魔獣であるギブレ リブレは姿を人間に変え主人であるテイマーに意見し自分で考え行動することができるの能力があるという


「リブレ もう少し落ち着いて行動するのです」


 リブレは母であるギブレに注意を受けると振り回した手を止めゆっくり歩き出した


「タマ 今度はそっちいったで」


「任しとくにゃ」


 私はベルエンにもらったワンドを試すためそれを両手に構える


「魔弾!にゃ」


 ヒュン


 スピードと威力のない魔弾が敵に届かないまま途中で消滅する


「にゃにゃ? なんにゃ?全然だめにゃ」


 ベルエンの話によるとワンドは術者に強力な力を与えるということであったが初級魔法である魔弾すらまともに打てないのであれば使う意味がない

 私は魔法の使い手であるモリにワンドの使い方を聞くことにした


 一方 リブレはその俊足を活かし触鬼の前に踊りでる


「きゃは イックゾー ぐ る ぐ るパーンチ あ あ あれ」


 リブレはぐるぐる回した手をそのまま触鬼に当てようと敵に突っ込むがその技は虚しく敵の横を通り過ぎてしまった


「ヤ ヤバイー 」


 リブレの悲痛な声が現場に響くそんな悲痛な叫びも虚しく勢い余ったリブレは触鬼を追い込んだ岩に激突した


「うにゃ だ だいじょうぶにゃ?」


 私は思わず声をあげそのままリブレの激突した岩の方を注視する


「リ リブレは ポ ポンコツ なのなの です」


 リブレの主人であるラポは私の横にそっと降り立ち呆れた感じでうなずきながら耳打ちした


「うにゃ? ポンコツ?」


「そうなのなのです リブレはポンポンコツコツ従魔なのなのです でもでもタマ見て見ておくのです これから驚くことがおきおきるのです」


 リブレは岩に激突した衝撃でフラフラしていたがそれを狙って触鬼が襲いかかる


「あぶないにゃ」


 私は思わず声を出し危険を知らせようとするが間に合わないだろう


「きゃっきゃっ イヤアン 来ないでえ」


 リブレは触鬼から逃げようと岩に手をかけた瞬間なんとリブレがぶつかった岩の一部が切り離されゴロゴロと転がり触鬼へとぶつかり触鬼を霧散させた


「うにゃ? 触鬼やっつけたにゃ」


「そうビッククリクリです リブレのラックは最強なのなのです どうやらこれこれはリブレの加護のようなのなのです」


「リブレは加護持ち魔獣にゃ?」


「そうそうです 最初はただの偶然かとおもおもっていたのですがラポがリブレに何かを命令すると必ず失敗したように見え見えるのです しかしかし蓋を開けて見れ見れば結果は成功してしているのです おどおどろきなのなのです」


「にゃはは リブレはすごいにゃ」


「すごくなんてありません 我が娘ながら恥ずかしいかぎりでございます・・・・・・」


 隣を見るといつの間にか私の隣に来ていたギブレが手で顔をおおいながらため息をついていた


 しかしその間にリブレは明らかに珍妙な方法で触鬼を倒していっている


「あ 魔石もドロップ シタ きゃはは」


 ドロップ品を拾おうとしてかがんだ瞬間敵の攻撃をかわし体を起こすとそこに敵の体があり後頭部で頭突きといった感じだ


「リプレ かえ帰ってくるくるのです」


「きゃはは ハーイ」


 見かねたラポは早々にリブレを呼び戻す ラポは片手で魔弾を放つと残った触鬼を一掃した


「ラポちゃん ケッコウ とれた きゃはは」


 リプレは両手に触鬼のドロップ品を掲げながら嬉しそうに主であるラポに見せた


「リプレ ラポ樣でしょ」


 娘に母ギブレはそう言って忠告したが本人はでへへとわらっているだけだった


「ギブレ いいいいのです ラポはこうやって気軽に話話せる従魔のほうがうれうれしいのです」


「そ そうなのですか・・・・・・」


 ・・・・・・


 私達はその日狩った触鬼のドロップ品であるトゥガラスィとミトを用いた料理をはじめる

 トゥガラスィは長ぼそく野菜のようなものでピリリとする食感が特徴のドロップ品だ ミトは形は丸く味はほぼ肉の味だ

 トゥガラスィもミトも乾燥させると保存食にもなるすぐれもので私達は今日食べるものを除いてそれを木箱にひろげ竜車の屋根へ干しておいた


「いただきますにゃ」


 精霊の光が舞い始めた頃私達は竜車で囲んだ中央につくった薪を囲み夜食についた


「ひえぃ なんや これ めっちゃうまいやん」


 ミリがミトを一口頬張ると初めて食べるその味に感嘆の声をあげた


「そうだっち ミトは最高においしいっち」


 私達はこの触鬼のドロップを知らなかったがランキはこういった食べ物に関する触鬼のドロップ品をよく研究していた 今回この触鬼を狩る案はランキのものだ

 旅に出てわかること もちろん戦闘のスキルやレベルは高いに越したことはない だが実際は生活するスキルや知識のほうが生き残ることに関して重要であるということをしみじみおもう


「どうしたんや タマ? ボーっとして」


 そんな事を考えていた私にミリが話しかける


「い いや なんでもないにゃ・・・・・・あ そうにゃ タマはモリに聞きたいことがあったにゃ 実はベルエンにもらったワンドにゃんだけど うまく使えないにゃ」


「う グん」


 私は魔法がうまく使えないことをモリに伝えるとモリはモグモグ何かを食べながら私に返答した


「あ あの タマ もしかしたら 基本動作 あの・・・・・・」


「うにゃ? 基本動作にゃ? うにゃあ そうにゃ」


 私はソフィのレコードオブインペリアルに頼りすっかり忘れていたがそういえば冒険者試験の講習のときそのようなことを教官が言っていたような気がした 触媒を使う魔法発動の場合事前の予備基本動作が必要なのだった まったく基本であることもまともにできていない私がトップクラスの魔法剣士が使っていたようなワンドをまともに扱えるわけがない 我ながら浅はかであった


「モリ 基本動作おしえてほしいにゃ」


「う うん」


 私はモリにその動作を教わることにした モリはちょっとうれしそうに私にうなずいた





























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