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40_救いなき渓谷

「な なんでにゃ 魔獣はタマたちに反応しないんじゃにゃいのか?・・・・・・」


 状況から考えて魔獣達が反応したのはソフィがレコードオブインペリアルを唱えるため私と精神を入れ替えたときだった 単純に考えて私の精神下で使ったサリィの魔法薬がソフィには効いていなかったのだろう


 魔獣たちの咆哮が空気を震わせるとギブレ リブレは状況の危険を察知し主人であるランキ ラポに自らの枷を外すよう進言した


「ランキ ラポ 我々も戦闘に加勢しましょう 命令を・・・・・・」


「わ わかったっち なんて言えばいいっち?」


「敵を蹴散らせとでもいってもらえればよいかと・・・・・・」


「わかったっち ギブレ 敵を蹴散らすっち!」


「承知いたしました」


「リブレ 向かってくる魔獣からタマ達を守守るのです」


「ガッオー」


 リブレはラポの命を受けると両腕をあげ張り切る雄叫びをあげた

 ギブレはそんなリブレを心配そうに振り返った

 サドラに魔法によって吹き飛ばされたミリは岩陰でモリによって介抱されている


「どこを見ているお前の相手はこっちだよ!ほえええええい」


 サドラは4つんばいになり怒り狂い更に醜悪な魔気を放出しながらこちらに魔弾を飛ばしてきた 私はそれを寸出のところで交わし岩に隠れながらサドラへと魔弾を返した

 まわりを見回すとこちらへ向かってこようとしている魔獣たちを相手に空中でラポ ギブレ リブレが戦ってくれているようだ


「がはは 見えてるよ タマ お遊びはおしまいだタァマァ」


 サドラのだみ声が渓谷に響く サドラは更に魔気を増大させると黒色の魔気を撒き散らしながらこちらへ猛スピードで突進してきた


「レーコードオブインペリアル!・・・・・・はぁはぁ」


 ソフィのレコードオブインペリアルがさらに私の魔力を高めてくれる 私は向かってくるサドラへさらに魔弾を浴びせる

 サドラはそれをうまくかわしこちらへ近づいてくる

 そして私がサドラの姿を見失ったそのとき背中に悪寒を感じた


「タァマァ・・・・・・ツ カ マ エ タァ 私の かわいい人形・・・・・・タァマァ」


「うにゃああああ は 離すにゃあああ」


 サドラは私にとり付き流れるように首筋に腕をまわして締め上げた


「・・・・・・くは」


「うひゃひゃ いいね その顔 久しぶりじゃないか タァマァ どうだ タマ 苦しいか? 苦しいだろう ほおら ごめんなさいだろ・・・・・・タマ これが 教育ってもんだ タマ ほら 言え ごめんなさいだろ タマ 許してください サドラ様だろ」


「っく」


「うーん 可愛いタマ 苦しいねぇ」


 サドラはそういいながら私の頬にそのただれた頬を擦り付ける

 私はさまざまな思いでくやし涙を流す 


「や や め てください にゃ・・・・・・お許しくださ・・・・・・」


 私の精神がサドラに屈服した瞬間だった

 この精神的苦痛から逃れるためであれば頭を下げることなど造作もない

 前の生活に戻ればいいだけの話であろう

 朦朧とする意識の中そんな考えが頭をよぎっていた

 サドラはそんなに良心的な人間ではない


「うはは なんだ? タマ?よく聞こえない 許してくださいサドラ様だろ? ほら」


 ・・・・・・分かっていたはずだった・・・・・・だが

 私は怯えと狭心によって言葉を吐いた


「・・・・・うぐ ゆ 許してください サ ド ラ・・・・・・」


 ・・・・・・


 サドラは私をみながらその顔にニタリと笑みをたたえる・・・・・・


「許すわけ な い だ ろ う タマ 死ね死ね 私を裏切った教育だ死ね 死ねぇ」


 私の謝罪を聞かないままサドラが私の言葉を遮断する

 私は絶望する


「にゃ ・・・・・・ ぬ あ ・・・・・・」


「レ コ ード オ ブ イ ン ペリ アル!はぁ はぁ あぁ 」


(うう タマ しっかり して 魔 力 を充填 したわ)


 私は薄れゆく意識の中でソフィの声を聞き魔力の流入を感じた

 そして自分のやるべきことに気がついた


「うにゃああああああ 魔 力 よこの身 を焦がせ 灼熱 の炎 を身 に纏え・・・・・・焔衣 の帳 」


 私は息もとぎれとぎれに魔法を詠唱する

 私の想像によって作られたこの魔法は私の体のまわりに高熱の炎を生成した 


「ぐああああああああ な なにを・・・・・・タマ あつい あつい」


 私に取りついていたサドラは私の魔法に怯むととっさに私の体から飛び退いた


「しましまった のです タマそちらに魔獣が・・・・・・」


 正面からはサドラが鬼の形相でこちらを睨みつけている

 後ろからはラポが取り逃したと思われる巨大な魔獣が迫っていた 絶体絶命かと思われたその瞬間私にソフィの魔力が充填される


「はぁ はぁ レコード・・・・・・オブ・・・・・・インペリアル」


(はあ はあ タ マ 逃 げて)


 このとき私は気がつくべきだった とっくにソフィは限界をこえていた事に・・・・・・

 私は魔力を足に集中させその場から飛翔し魔弾をサドラに浴びせながら空を蹴って移動した


 ウギャオオオオ


 魔獣は魔弾を放つ私には目もくれず醜悪な魔気を大量に放出しているサドラへと突進していった


「うっぎゃあああ っく 魔獣ごときが 私の教育の邪魔するんじゃないよ」


 サドラは魔獣に右肩辺りを噛みつかれるとそこから大量の紫の血を撒き散らした


「っくっくそ うっぎゃああ 離せこのくそ犬がぁああ 死ね 死ね」


 魔獣に振り回されるサドラは左腕で魔弾を魔獣に発砲し魔獣も足の半分を失ったが攻撃をやめることはなかった

 そして魔獣がサドラの肩から下を食いちぎりそれを持って立ち去ろうとしたときソフィが私に話しかける


(・・・・・・い 今よ タ タマ・・・・・・)


「レ・・・・・ コー・・・・・・ ド オブ イン・・・・・・ペリア・・・・・・ル レコード・・・・・・オブ・・・・・・インペ リアル レコー・・・・・・ド・・・・・・」


 私に大量の魔力が注入され私はありったけの知力をしぼり魔法を構築した


「我が身を守れ皇族の血よ 我が名タマにおいて命名する 魔法の名は賢者の焔矢 醜悪なる敵を打て 刺突! 賢者の焔矢!にゃああああああ」


 私の目の前に沢山の炎の矢が出現し一斉にサドラと魔獣へと発射されたのだった
























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