35_交換条件
ガタガタ ガターン
「いててて また ぶつかってしまった・・・・・・おっとっと お おまちどうさま」
作った薬の小瓶を落としそうになりながら店のカウンターに持って出てきたサリィはよろけながら寸出のところで転倒を免れた
「あぶないにゃあ・・・・・・」
サリィの足元のおぼつかなさはいつものことだがせっかくつくった貴重な薬を持って出てくるときは少し慎重に持ち運びをお願いしたいものだ・・・・・・
タン
(うわぁ きれいな色)
サリィがカウンターへ小瓶に入った薬を置くとソフィはその美しくブルーに発光する液体に感嘆の声をあげた
「す すごい 色やな ホンマに飲めるん?今回のこれ」
ミリが心配そうにサリィへ聞く
「んー まぁ 飲めるんじゃないかな・・・・・・私は飲まないが」
サリィはミリの質問に目をそらしながら答える
「サリィ 私は飲まないがってなんか飲んでまずいことでもあるにゃ?」
「そうだね んー そもそも魔獣よけは魔獣にとっての嗅覚と視覚・・・・・・特に魔獣は生物の性欲に対する嗅覚が鋭いためこれをしっかり抑えることが必要になっている 加えて今回は期間をかなり長く持ち効果も強力になるように調整してある 副作用は普通の魔獣避けならば効果終了後少々の高揚感で済むところだろうが・・・・・・不安なのは今回のものは私もどういった副作用がでるのかさっぱりわからんというところにある」
「そ そうなんにゃ・・・・・・」
「ま まぁ タマ そんなに心配することないとおもうでぇ うちらこれの弱いのならなんべんかつかったことあるけどこうしてピンピンしてるしサリィの作ったものやし だ 大丈夫やろ・・・・・・な なあ モリ」
「う・・・・・・うん」
ミリに振られたモリは少し困惑した表情でうなずいた
「ま ちゃんと身体的に負担がかからないよう調整してある 旅の成功をいのってるよ はい タマ どうぞ」
サリィはそう言うとカウンターの小瓶をもう一度とりそれを私に渡した
「あ ありがとうにゃ」
ガチャ チリンチリン
そんな話の途中私が光る青い液体を不思議そうな顔で眺めていると店の扉が開いた
「ただいまっち みんな帰ってきてるっち」
「ラポも帰って来た来たのです」
扉を開いたのはランキとラポであった ランキはマシュの村で出会い成り行き上私達のパーティーに加入した魔獣テイマーの娘だが
私達がラミスたちとフェアル討伐に行く際はパーティーを抜けていた
それにはこんないきさつがあった(以下過去回想)
・・・・・・
「どうじゃ 悪い話ではなかろう 妾たちとパーティーを組めば主らは多額の金を報酬として手に入れることができる・・・・・・うむ・・・・・・まだ迷うのか?では他にもなにか妾に頼みごとなどはないかのぅ」
「んーじゃあ この狩りが終わったら護衛として赤顔族の村までついて来てほしいんやけど・・・・・・」
ミリは魔王ラミスに遠慮ない物言いをするとその返答を待った
「うむ いいだろう・・・・・・と言いたいところであるが残念ながら妾は主らを護衛することはできん王国で少々やっかいな事案が発生しておってなそちらも早急に対応しなければならん・・・・・・うむ ラポよ・・・・・・主 暇であろうこの者たちに加勢してやれぬか?」
「叔母 叔母様 ラ ラポも忙しいかもかもなのなのです ラポにこの者者達と共に旅をしろと言ってるのですですか?」
「そうじゃ ラポであれば少々の雑魚敵であれば蹴散らすことも用意であろう 頼めるかの なにこの者達を赤顔族の村まで連れて行ってやるだけでよい簡単であろう? そうじゃの・・・・・・うまくいった暁には魔王城にラポの部屋を用意してやろう どうじゃ やってみぬか?」
「叔母様それそれは魔王城に住んでもいいってことことなのなのですか?」
「かっかっか そうじゃ よかろう?」
「むむう この者達への加勢はめんどうくさくさなのなのですが魔王城の自分の部屋は魅力的なのなのです わかったのですです ラポはこの猫娘たちを目的の場所まで送りとどとどけるのですです」
「かっか ミリ そういうことじゃ よいかの」
「・・・・・・」
ミリは複雑な表情で頷いた
「ああ あともう一つ加勢できることがありそうじゃ」
「?」
私はラミスの方を首を傾けながら見た
「そうじゃの 主らの仲間に魔獣を従魔として使えるものがいるかの?」
魔王ラミスは首をかしげたままの私の方を向いて聞いてきたが私の元職業は姫のメイドだ魔獣を従えることなどできるよしもない
私は即座に周りを見回し適任者がいることに気づきそちらを向く
「あ あ 一応私テイマーだっち」
ランキはそういっておずおずと手をあげた
「・・・・・・うむ 実はこの辺りのとある場所に手懐けやすく強力な魔獣がおる もし お主が強力な従魔を欲しておるのなら場所をおしえてやってもよいぞ その従魔を尺服することができればかなり旅の力にはなるとはおもうがの」
ランキは私達の方を伺うように見たが私達にそれを決める権限はなかろう
「わ 私 いくっち みんなのやくにたつっち」
ランキは吹っ切れたように少し大きな声でそういった
「うむ よかろう ラポお主 昔一緒に行った例の場所知っておろう 連れて行ってやるが良い」
「叔母様はいつもそうやってラポを遠ざけようようとするのですです けれどラポにとって叔母様の言うことは絶対なのなのです さっと行ってパクパク捕まえてくるくるのです」
「かっか ラポ お主もついでに従魔を従えるが良い 今後わざわざ人に手紙を頼まなくてもよくなるじゃろう」
「・・・・・・わかわかったのたのです ラポはこの娘と共にいってくるくるのです その後この者達と共に赤顔族の村に向か向かうのですです 叔母様 約束を覚えといていてくだくださいなのなのです」
こうしてラポとランキは私達がフェアルの討伐へ向かっている間に特別な魔獣のいるダンジョンへと旅立ったのだった




