33_フェアル収監
「ミリ すまん 魔力を発動する フェアルに攻撃を頼む タマ ナベちゃん ミリの援護を頼む」
「わかったにゃ」
私は魔王ラミスの要請によりフェアルの攻撃を避けつつミリの援護を行う
(ソフィやるにゃ)
(まかして)
「レコードオブインペリアル!」
走りながら一瞬私の体と姫の体が入れ替わりソフィのレコードオブインペリアルにより体に魔力が充填される
「おお きたニャア」
私は魔弾をフェアルに放ちフェアルの気をこちらに向けたあと 建物の影に向かい次の攻撃の準備をしている
「君達 仲間 君達 敵対 君達 仲間 君達 敵対 君達 仲間 君達 敵対」
カシャンカシャン
フェアルはまるでなにかのデモ行進のように同じ言葉を繰り返しながら形態を又変えたようだ フェアルは半身を立ち上がらせムカデのような胴体の両脇から穴のようなものの蓋を開いた
「なにか来るにゃ」
(やばいにゃ ソフィ 魔力を足に注入するにゃ)
(わ わかった タマ)
私の感がここにいては危険と察知し途端にその場から離れるよう警笛をならす
私はその場を蹴って向かいの建物まで全速力で逃げ出した
ヒューン ドドドドドド ガガーン
フェアルは私達のいた場所へ胴体の穴から光の玉を雨のように降り注ぎ元いた場所を木っ端微塵に破壊した
(ひぃ 間一髪ニャ)
ヒュン バチーン
「こっちですわ 化け物!」
私達とは別方向にいるナベちゃんが私達からフェアルの気を反らすため伸縮自在のムチをフェアルの斜め横前の辺りへ打ち付ける
「君達 仲間 僕達 攻撃 君達 仲間 僕達 攻撃 僕達 空腹」
フェアルは立ち上げた体をナベちゃんの方へ向けると三日月型の口から大きな光の玉を放出しようとした
「今度は僕の番だ でええやぁあ」
ラミスの前方ミリの右辺りにいた アルミがフェアルに向かってまるで飛び石を渡るかのようなステップで近づく
「魔刀分裂火霰」
アルミはフェアルの側へ近づくと分裂しフェアルの沢山ある足に切りかかった
ガ ガ ガ ガン
鈍い音とともにアルミの大剣が弾かれその勢いでアルミの分身が弾き飛ばされた
うずくまったアルミの本体へと分身が返っていく
「か 硬い」
「僕達 鋼鉄 君達 軟弱 僕達 鋼鉄 君達 軟弱 キエー」
ナベちゃんの方を向いていたフェアルは転がったアルミの方に向きそのまま三日月の口に溜まった光の玉を吐き出した
「ま まずい」
ドゴーン
アルミのいた辺りに爆炎が上がる
「だ だ だいじょうぶぅ アルミ はあ はぁ ちょっと つかれるんですけどおおおおおお 死ぬ 私 死ぬわ ゼェ ゼェ」
その瞬間 爆発とは少し離れた場所でアルミの手をつないだカンナが今にも死にそうな顔で現れた
「た 助かった カンナ すまない」
「ハァハァ あとで おごりねぇ ゼェゼェ」
「僕達 空腹 僕達 空腹」
フェアルはそう言いながら逃げ遅れた人間を探し始めたようだ
「よし皆 よいぞ 奴の体力をだいぶ削っているようじゃ 案の定力の源となる人間を探しておる ミリ今じゃ 我が魔力をフェアルへとぶつけてやるのじゃ」
「よっしゃ わかったでぇ ラミス いつでもええで」
ラミスはミリの後ろへ立つと背中にそっと手を当て魔力を注入する
「ああん うわ あはは へんな声出てもうた なんとも言えん感覚や よっしゃああ いくでぇ フェアル覚悟しいやぁ
ミリに充填されたラミスの魔力はミリの周りに紫色のオーラとなって表れる ミリは気力を集中し腕にその気を集め巨大な魔弾を放った
ドゴーン
「キュエエエエエエエ」
巨大な爆炎とともにフェアルの数十本の足が吹き飛ばされる
フェアルによって具現化されていた人間の足や手は飛ばされると空中で霧散していく
「っく 一発では効かんか ミリもう一発じゃ」
「おっしゃあ 一発と言わんと 集中攻撃やでぇ そりゃ そりゃ そりゃ そりゃあ」
ミリは両手を伸ばし連続で魔弾を発射する
「おおう 見事じゃ ミリ」
ドガガガ ガガーン
フェアルは徐々に穴だらけになり胴体はかなりの部分が欠損しフェアルは行き絶え絶えとなっている その時だった・・・・・・
ボーン ボーン ボーン
空に鐘の音が鳴り響く
「っく なんじゃ 今頃になって出てきおって・・・・・・」
(なんにゃ? ソフィ いったいなんの音にゃ)
(・・・・・・)
私が空を見上げると雲間から複数の光が直線となってフェアルの周りに降り注ぎ その光の一本が階段の形となって表れる
「はーい はーい 終了終了」
光の道から金髪の少女が手を振りながら降りてくる
「いつもながら派手な演出じゃの 神ミカエルよ・・・・・・もう少しでフェアルを滅する事ができようと言うところじゃのにいったいなんのようじゃ?」
(神にゃ? あれが神にゃ?)
「はいはい まずご挨拶しちゃう はじめましての方もいるう?はいはじめまして私この世界の秩序を統括する神ミカエルちゃん・・・・・・みんな気軽にミカエルちゃんって呼んでねぇ はいラミスちゃんも ちゃんとミカエルちゃんって呼んでネェ」
「うぐぅ めんどくさいやつじゃ」
ラミスは少しいぶかしそうな顔をしながら続ける
「それでなんのようじゃ ミ カ エ ルちゃん」
「そうねぇ 単刀直入に言うとフェアルを消滅させるのは駄目 まぁ ラミスちゃんもわかってると思うけど・・・・・・精霊を滅すればこの世界の輪廻の法則が不安定になる 一時的にはラミスちゃんの力が増すだけかもしれないけど長い目で見るとその力はこの世界を滅ぼしかねないからね」
「なんじゃ? 今までフェアルの所業を黙ってみておいて滅せられるほどフェアルの力が衰えた所を見計らってあらわれたということか?」
「・・・・・・ま そういう事になるわねぇ し 仕方ないでしょ 私達基本的に争い禁止なんだから」
ミカエルちゃんは頬をふくらませて返答した
「わかった わかった わかった故にその顔やめい ならば 今回のフェアルの件 なにが原因でこのようなことになったかを聞かせてもらえるかの」
「はい はーい でもその前にフェアルを一度天界に収監しちゃうわねぇ」
ミカエルちゃんはほぼ顔だけになったフェアルの近くに立つと両手をひろげて儀式を始めた




