表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/65

第58話:王都での1日(夜)

「で、これがお土産ってこと?」

軽蔑するような目で見てくるラフィーの姿がそこにはあった。イツキは仁王立ちするラフィーの前に正座させられていた。


「うぅ...だから勝手に外出したのは謝るって...それにこの子はお土産じゃない...」

イツキがうなだれながら答える。

フードの女性を連れて家に帰ってきたイツキに待っていたのは、不機嫌になったラフィーとエリスだった。結局のところラフィーとエリスも夜の散歩に行きたかったらしい。それで不機嫌になっていたが、更にイツキが女の子を連れて帰ってきた為、ますます二人は不機嫌になっていた。


「イツキってずっと思っていたけど、何かとトラブルを持ってくるよね?しかも女の子つきで」


「今回もたまたまだよ。偶然と偶然が重なって...」

相変わらずひどい言い訳だ。


「あの~そちらの方のお名前はなんていうんですか?」

エリスが割って入る。ナイスだ!エリス!とイツキは心の声で言った。


「あっ...そういえば、名前聞いてないな...」

「な、名前も知らない女の子を連れてきたのっ!?」

ラフィーはさらに驚愕の表情になった。だって聞く暇なかったんだもん。


そして、フードの女性は前に出てきた。

「申し遅れました。私はリジェデリカ=アルカと申します」

名前をサラっと言って、手を前に被せ綺麗な姿勢でお辞儀をしながら、自己紹介をした。


「「っ!!!」」

「リジェデリカさんか~」

なぜかラフィーとエリスは口を大きく開け、今日一番の驚きの表情を見せている。反対にイツキは素敵な名前だな~程度な感じでリジェデリカさんを見ている。


「イ、イ、イツキーーーー!!!なんて、なんて方を連れてきたの!??」

「はわはわはわわあ」

何だろう?二人とも突然壊れたようにうろたえ始めた。


「この人って有名人なの?」


「バ、バカッ!!イツキ今の発言は不敬罪だよ。不敬罪!」

?とイツキの頭の中は疑問でいっぱい。


「お、お、お姫様だよ~~~~」

この時、エリスが言った一言でイツキもすべて理解した。この王都の名前が"アルカ王国"という名前である事に。そして"アルカ"という名前を名乗れるのはたった一つの一族のみ。それはこの王国の王族のみだ。他の一族がこの"アルカ"を使用することはできないということをこの世界の歴史をこの王都に着く道中にラフィーから教わっていた。


「え!?」

イツキは恐る恐るリジェデリカの方を振り返る。リジェデリカさん、めっちゃいい表情だ...


「いや~、あの時は助けてくれてホント助かったよ。イツキ君!」

いきなりこの王女様の口調が変わった。


「あれ?言葉遣いが...」


「これが素の私だよ」

なんと驚いた。見た目は完全にお姫様の雰囲気を出しているのに、性格は女冒険者みたいだ。

いや!そんな事より確認しないといけない事がある。恐る恐るイツキが前に出た。


「あの~、もしかして、襲っていた男組二人って知り合いだったり...?」


「うん!私の護衛っ」

やっぱり!なんかお決まりの展開。つまり、イツキがしたことは人助けじゃなく、護衛からお姫様のを逃がしただけである。僕の方が悪い事をしていた。


「リジェデリカ姫、すぐに護衛の方々がいるところに戻りましょう!僕も謝ります」


「いやよ!せっかく抜け出してきたのに!」

少し会話して分かったが、このお姫様かなりのお転婆娘である。


「今頃、護衛の人達やご家族が心配していますよ」


「護衛はともかく、家族は心配してないわよ...」

ボソッとリジェデリカは呟いた。


「えっ!?」

イツキは声が小さかったので、なんて言ったのか聞き取れなかった。


「何でもないわ!それより何を言われても戻らないから!」


「そんなことを言われたら、強行手段にを取らさせていただきますよ?」

脅しをかける。


「ふん!やれるものなら、やってもなさい!【変身トランス】」

なんとリジェデリカ姫が【変身トランス】をした。リジェデリカ姫の身体が光りだし数秒後光が消えた。どうやらトランスしたらしいが、変化が見当たらない。


「失敗...?」


「な!失礼な!失敗なんかじゃない!ちゃんと成功しているわ!」

大きな声を張り上げ、空気が振動した。いや大気が揺れた。まるでテレビから映画館の音声に変わったかのようだ。胸を張ったリジェデリカ姫が続けてい言う。


「今の私はね!"ハイ・ヒューマン"になったのよ!」

更に大きな声を上げ、今度は宿全体が揺れたように感じた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ