表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/65

第57話:王都での1日

王都に着いたイツキ達は王都観光をした後、今日泊まる宿に着いた。宿は観光途中で見つけたちょっと良い所にした。


「はぁ~、疲れた~」

ラフィーは疲れのせいか、今日寝るベットに顔からダイブした。

「私も疲れた~」

続いて、エリスもラフィーのいるベットに顔からダイブした。

2人で大きな×マークが完成する。


「2人ともまだ汗臭んじゃない??」


「「!?」」

2人が顔を伏せたままピクッと反応する。

あれっ?もしかして、地雷踏んだ??


「イツキ~、デリカシーなさすぎ!」

「そうですよ~」

2人から猛抗議を受けてしまった...女の子って難しい...


「確か、この宿には大浴場があったはずだから、エリスちゃん一緒に入りにいこう!」

「うん!行くー!」

2人はバタバタと準備をして、大浴場に向かってしまった。

イツキが1人ポツンと部屋に取り残された。


「俺も入りに行くか...」

イツキも風呂に入りに準備をした。もちろん男湯だ。

風呂は凄く凄く心地が良かった。幸いにもお風呂は2〜3人と少なく、ほぼ貸切状態であり、大きく体を伸ばして全身の疲れをとった。王都観光の前に野宿などしていた為かなり疲れが溜まっていたが、全身の疲れが抜けていく感覚がしてリラックスできた。


数十分後、風呂から戻ってきたイツキは部屋に戻ってきた。まだ2人の姿はない。この世界でも女の子の風呂って長いらしい

「散歩しようかな」

時間を持て余したイツキは外に出る準備をする。外は王都なだけに夜でも街灯が並ぶ場所などは全然明るい。夜からやってる酒場なども点々とお店をやっているので、今の時間でも活気があった。


「2人には申し訳ないが、ちょっと出かけよう!」

お土産でも買って帰ればいいかな~


イツキはすぐに出かけた。服装はかなり軽装で宿から出てすぐしたら、もうそこは夜の街だった。

「ほぉ〜なかなかいい所だ」


中心街のレストランなどは落ち着きがあり、中々良い雰囲気が漂っている。それからちょっと外れた酒場では中も外も大賑わいだ。

イツキは昼の王都観光の疲れもあったが、そんな事は忘れるくらいテンションが上がっていた。本当は少しお店に入って一口二口何か食べたりしたかったが、それをしていたら流石に帰りが遅くなってしまう。今日はあくまで散歩だけだ。


今日は夜風がとても心地良い。昼は王都観光は賑やかで良かったが、夜もこうして何も考えず歩くだけで楽しる。

少しして散歩を楽しんだ後、宿に戻ろうと帰路に着こうとした時、ふと女性の声がして、声がした方向に向かった。向かった先は少し薄暗い路地だった。


「や、やめて!」

何やら穏やかではなさそうだ。フードを被った女性が男2人に囲まれて、1人の男が女性の腕を掴んでいる。

「ダメです!こっちに来るのです!」

女性の抵抗は虚しく、男性の1人が強引に連れ出そうとしている。これは助けないといけないという直感がした。

そして、2人目の男性が女性に掴み掛かろうとした時


「あのー、そこで何やっているんですか??」

イツキは割って入った。揉めている3人がこちらを向き、女性が"助けてください"とイツキに求めてきた。どうやら、イツキの直感は当たっていた。


「女性1人相手に男2人ってちょっと大人がないんじゃないですか?」

イツキは怒りを込めた声で不審な男2人に言った。


「くっ!貴様には関係ないだろう!これは私達の問題だ!」


身体強化ブースト!」

イツキは一瞬で男の前まで移動して、ふんっ!と溝に拳を入れる。


「うっ...」

消えそうな声をあげて、男1人は倒れる。


「っ!!このヤロッ!!」もう1人の男が襲い掛かろうとしたが、イツキは華麗に避けて、もう1人の男の腹部に拳を入れた。


「がはっ...」

完全に溝に入り、気を失う。


「あ、ありがとうございます。助かりました」

フードを被った女性がイツキに駆け寄り感謝した。


「だ、大丈夫でしたか?お怪我は?」


「いえ、怪我はありません。本当に助かりました」

そう言った後にその女性はフードを取った。肩までの長さのブランドヘアで美しい女性だ。その目は髪の色と同じで金色の目をしており、顔も小さい。前世でハリウッド女優だったら、有名人間違いなしだと思うほど、キラキラしている。

自分のような一般人が話していていいのか躊躇うほどだ。

そんな彼女が突然会った男に対して思っていない事を言い出した。


「それで、大変申し上げにくいのですが、もしよろしかったら私を匿ってくださいますでしょうか?」

はい!!???

------------------------------

身長190cmはあろうかという大柄な男性が立っていた。

「リジェデリカ様は見たかったのか!?」


「ゴードン隊長。それが、護衛二人がリジェデリカ様を発見したらしいのですが、謎の冒険者に邪魔されて保護ができなかったようでして、、、」

部下である護衛の一人が申し訳なさそうに返答した。


「何をやっているんだ...早くその冒険者の事を調べ早急に姫様を見つけるんだ!」

ゴードン隊長と呼ばれるその大男は顔が呆れた表情になりつつも、部下に命令を下した。


「リジェデリカ様...どうかご無事で...」

苦労人こと護衛隊長ゴードンは無事を祈った。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ