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第3話:変身(トランス)を使ってみる

師匠(神様)と別れた後、最初の場所は森の中だった。

鳥の鳴き声みたいなものが遠くから聞こえてくる。


「師匠め。。こんな森の中に送らなくても、、、」

少し悪態をつく。


「でも、うじうじしててもしょうがないし、この森を出るために探索しますか」

こういう場合は、とりあえず直ぐに行動に移すのが一番である。


「とりあえず、水があるところに出られれば、、、」

耳を研ぎ澄ませ、辺りの音を聞いた。かすかな音だったが「ザザッー」と水の音がした。

僕はすぐに音のした方へと歩き出した。

約10分後、比較的大きな湖へとでることができた。


「へぇー、水もきれいだし、結構いい所じゃん。」

元居た世界とは比べられないほど、この世界の湖はきれいだった。

そこで水を飲もうとした瞬間、ふと自分の顔が水面に映り、驚いた。


「なんか、高校生ぐらいの歳まで戻ってる!?」

だいぶ若返っている感じがしたのである。前世で死んだのが26歳で、師匠の下で修業した10年を足すと年齢は36歳だ。それが高校生ぐらいに戻っているのである。約20年前にタイムスリップした感覚になっているから不思議になる。ぶっちゃけ少し嬉しい。


「あっそうだ!ステータスみたいなのは見れないのかな?」

あの手この手で色々試したが、出てこなかったが、最後にボソッと「ステータス」と言ったら、普通に出てきた。誰もいないとはいえ、ちょっと恥ずかしかった。


=ステータス=

名前:イツキ・コバヤシ 年齢:17歳 性別:男?

称号:剣聖・賢者

スキル:変※(トラ※ス)


自分のステータスを見たとき、疑問に思った箇所があった。

「なんで、僕の性別:男?とスキルのトランスが文字化けしているだ??」

全く分からない。師匠からも言われていない。

分からなければ、試して見るしかない。


「よし!トランスしてみるか!」内心では、どんな姿になるのかワクワクしていた。

そして、僕は周りを見渡し、危険がないのを確認してから頭の中で【変身トランス】と演唱した。

すると、頭の中で

「「スキル:トランスを発動」」とアナウンスのような声がして自分の身体が光った。

変身トランスは一瞬だった。


「「トランス成功」」と再びアナウンスのような声がした。


「やった成功だ!」と喜びで言った一言ですぐに違和感を覚えた。それもそのはず、声が高い。

さっきの声は誰だ?と思うくらい声が高い。

もともと男にしては声はあまり低くなく、若干高い程度だったが、さっきの声ほど高くはない。


「あれ?あれ?なんだこれ?なんだこの声?しかも背も少し縮んだような、、、」

違和感だらけである。


「なんか胸も大きくなっているし、男としての象徴である股にある感触もなくなっている!?まさか!まさか!」


急いで湖の水面に顔を映してみる。するとそこには、


「なんじゃこりゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃーーー!!」


綺麗な小顔のお姉さんがいた。身長は155㎝くらいで、髪は腰のあたりまで伸びた黒髪ロングヘアー

腰はきゅと締まっていて、同年代の女子からしたら嫉妬されそうなスリムボディである。

ちなみに胸はざっと見積もってCカップくらいだろう。

もし自分にお姉さんがいたらこんな感じの人なんだろうなぁと思う顔をしたお姉さんである。


「嘘だろっ、、、ぼ、僕のトランスってもしかして女体化!!?」


ビビッと体全体に衝撃が走った。まるで雷に打たれたような衝撃である。


「うわわわあああああああああああああああぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!」


女性になった自分の声が森全体にこだました。


-----------------------------------------------------------


数分後・・・


落ち着きを取り戻した僕はトランスを解除し、男の姿に戻っていた。

「なんてこった。なんてこった。異世界に来てかっこいい変身を夢見たのに、、、」

かなりショックであった。自分の中では○○ライダーや○○レンジャー曰く、かっこいい変身トランスを期待していた。


そして、もう一つ大きな発見もあった。それは変身トランス以外の二つの称号【剣聖】と【賢者】だ。師匠(神様)の地獄のような10年の修行で得た称号である。

この二つの称号は【変身トランス】と大きく関わっていたのである。


【剣聖】

男の場合:補正数値1.5倍。

女の場合:補正数値0.5倍。


【賢者】

男の場合:補正数値:0.5倍

女の場合:補正数値:1.5倍


ようは簡潔に話すと

剣聖は男の場合プラスだが、女の場合は半減。

賢者は女の場合プラスだが、男の場合は半減。といった具合になるのである。


「なんじゃこりゃゃゃゃゃゃゃゃゃゃーーー!!(※2回目)」


中々、現実を受け入れられない自分がいる。


「た、確かに。前世では女性とあいさつ程度には話していたがお付き合いとか深い関係までは言ったことがないし、女性経験は0といっても過言ではない。師匠との修行の時はもちろん女性関連は触れてこなかった。自分には縁遠いことだと思っていたのに、、、」


「まさか、自分が女になるなんて思わないだろ。普通!」この世界の神!みてるか!?とツッコミを入れたい。


「でもしょうがないよなぁ。受け入れるしかない。【賢者】封印しようかな。【剣聖】でも弱くはなるけど、使えないことはないし。うん、そうしよう!」

僕は無理やり納得した。


そして僕はこれからどうするか?再び今の状況に向き合った。


「とりあえず、飲み水はこの湖の水で確保できそうだし、森を探索してみるか!」

僕は湖から離れ森の中へと足を踏み入れた。

意外と静かな森である。だが、数分歩いたところで、


「グルルルルゥゥゥゥ」「はぁはぁ、、、」


魔物と人が戦っている場面に遭遇した。

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