第25話:女の子の正体
その日の深夜、イツキはふと目が覚めてしまった。昨日、夜に出会った白い女の子のことが頭から離れられなかった。あんな夜に一人で何をしていたのか気になって仕方がなかったのである。
「もう一度、ちゃんと会って確認しよう」小声でそう呟いた。
隣のベットで寝ているラフィーを起こさないように静かに出かけようとベットから降りた時だった。
「ど~こ~に行くの~?」
「うわぁぁーー!」
背後から現れたラフィーに驚き、声を上げてしまった。
「驚いた~。ラフィー起きていたんだ」
「起きてたんだ~。じゃないよ。どこに行くつもりだったの?」
「ちょっと夜の散歩かな...??」
「また~?しかもこんな夜遅くに~?」
(あれ?もしかしてなんか、変な勘違いを生んでいる?)
恐らくラフィーが何か勘違いをしているっぽいため、昨日の夜に起きたことについてや受付嬢から聞いたこの街の噂についても話した。諸々説明した後、ラフィーの表情は柔らかくなった。
「な~んだ。そういうことだったんだね。心配して損した~」
「心配...?」
「っ!な、何でもないわよ。それより、その白い女の子?がすごく気になるね」
「だろっ!ホント今日も一日ずっと頭から離れなくてさ」
「だから、今日も見に行こうとしてたんだね。イツキ..ちょっとストーカー気味かも...」
「ストーカーじゃないって!好奇心だよ。好奇心」
と否定しつつも(あれっ?やっぱりストーカー??)と思ってしまった。
「とりあえず、また今日も今から出かけるつもり」
「なら、私も今日は一緒に行くね」
「ラフィーも来るの??」
「何よ。別にいいじゃない。私だって気になっちゃったし」
その後、二人は出かける準備をして、夜のリオドールの街へと出かけた。
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「ここで昨日、その白い女の子に出会ったんだ」
イツキはラフィーを謎の白い少女と出くわした所に連れてきた。
「へぇー、こんな所で?なんかいかにも幽霊っぽいのが出そうな感じだね」
「流石に二日連続はいないのかな」
「その子、白い服と青い瞳以外に何か特徴ないの?」
少し考えて、特徴を思い出す。
「靴の音が響いていた気がする!コツンコツンって」
「靴の音~??、それは特徴じゃない気がするけど、、」
僕は他の特徴を思い出す。しかし、その子についての特徴が思いつかない。
「う~ん、今日は会えないのかな、、」
そう諦めかけていたその時
「コツン...コツン...」と靴の音が聞こえてきた。
「えっ!?嘘っ!」
ラフィーが驚き、噂をしていた靴の音が聞こえてきた。そして、しばらく経ち白いワンピース着た女の子が現れた。その女の子の顔がこちらを見て、僕たちと目が合う。
「.........」
相変わらず、無表情である。
「あれがイツキが言っていた青い瞳の女の子?」
「そうだよ。昨日会った女の子だ。あんな感じでまったく表情が読めないんだよ」
「じゃ、私が少し話かけてくるね!」
そう言って、ラフィーはいきなりその女の子の前まで行った。
「ねぇ!私の名前はラフィーっていうの。君の名前はなんていうの?なんでこんな夜遅くに一人でいるの?」
(まさかのマシンガントーク!?)僕は驚きた。
「...」
しかし、相手の女の子は何も答えない。だが、ラフィーと白い女の子の目が合ってる。
「答えてくれない?」優しく問いかけるも
「...」
無視されてしまった。そして、ラフィーと顔をそらし、女の子は再び歩き出した。
「ちょ、ちょっと待って」ラフィーはとっさに女の子の腕をつかんだ。そして、
「えっ!!」と目を大きく開き、驚愕の表情をした。
「どうしたの?」
「イツキ、、この子、、"ゴーレム"だよ」
ラフィーは衝撃の一言を言った。
「ホントに!?」これほどまでに人間に近いゴーレムが存在することに驚きを隠せない。
「この子の腕の体温が全然感じ取れなかったし、何より腕が堅いから、確実にゴーレムだよ」
ラフィーに腕を掴まれた女の子のゴーレムはこちらに振り返り、青い瞳でこちら視線を向けてきた。
「....ハ....シテ..」
「「えっ?」」二人して驚いた。
「...ハナシテクダサイ」
「君しゃべれるの!?」
今まで無口だった白い女の子のゴーレムが言葉を発した。
このゴーレムはまるで意志があるかのように感じた。
「意思があるゴーレムっているんだ」と僕が呟くと、
「私も初めて見たよ」とラフィーも言ってきた。どうやらラフィーも見たことないらしい。
会話ができると確信した僕たちは、一番最初の質問を再び聞いてみた。
「君はなんで、こんな夜遅くに一人でいるの?」
「....」
また、無反応になったのかと思っていたが、
「....ツイテキテ」
なんと、女な子のゴーレムが僕たちを誘ってきた。
ラフィーが「どうする?」と聞いたので、「とりあえず、ついて行こう」と誘いに乗った。
ゴーレムは僕たちから視線をそらし、「コツン..コツン」と歩き出した。そして、その後ろを僕たちが追いかけた。




