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第20話:ラフィーの決断1

帰り道の道中、ラフィーは表情を暗くしていた。


「ねぇ?イツキさんは旅人なんだよね?やっぱりこの街をいつかは出るんだよね?」

ラフィーはこの街に残ってほしいと訴えかけるような目をしてこちらを見てきた。


「うん、そうだね。すぐってわけじゃないけど、一週間ぐらいでこの街を出ようと思っているよ。僕はこの世界がどうなのかをこの目で見てみたいからね!」

僕は嘘偽りない思いをラフィーに伝えた。


「そ、そうだよね。。。じ、実はね。私も冒険者として各地を回ることが夢なんだよね。強い冒険者になって、自由に世界を駆け巡りたい!って思っているの。だから、イツキさんとの冒険はとてもワクワクしたんだ。それでね、イツキさんと一緒に冒険したいって思ったんだ。でも、今はお母さんがいるし、それができないんだよね」


「そっか....」

僕は少しそっけない言葉を返してしまった。実際に他人の家庭事情に首を突っ込むわけにもいかない。


「お母さんはこの街を離れる事を反対しているの?」


「分からない。相談をしたことがないから。ただお母さんはいつも言うの。「あなたの好きなように生きなさい」って、だから言えば、賛成はしてくれると思う、多分、、、」


「なら、一度、お母さんと相談した方がいいんじゃないかな?その上で、最終的に決めるのはラフィー自身だけど」


「うーん、、、そうだよね!相談だよね!一度、お母さんと話してみる!」

ラフィーは覚悟を決めた顔になった。


「じゃ、すぐに家に帰ろう!」ラフィーは僕に促したが、


「いや、この街を出るまで、宿に泊まろうと思っているんだ。お金も宿に泊まるぐらいの余裕ができたしね」


「そ、そうなの?イツキさんがそばにいれば、心強いのに、、、」


「いや、それこそ僕は邪魔ものだよ。ラフィーはお母さんとしっかり話すべき」


「う、うん。分かった」

ラフィーは不安な表情を浮かべた


そうして、ラフィーは自宅に、僕は泊まる宿探しとそれぞれの帰路についた。

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朝。眩しい太陽の光が顔に当たる。今日はこの街を出る日だ。なんやかんやでこの街に一週間お世話になった。そして、この街での一週間はあっという間だった。僕はずっとギルドに通い、クエストを淡々とこなしていた。その間にラフィーとは一切会っていない。何度かラフィーの家に行ったが、引き返してしまった。ただ、昨日の夜には家に行きポストに手紙を入れてきた。内容は「今日この街を出ます」という内容だ。


「よし!準備は整った!出発だ!」僕は気持ちを高ぶらせて言ったが、「でもな~。旅はソロなんだよな~不安だ~」と、次の言葉にはマイナス発言をしてしまった。


「でも、ここでラフィーが来なかったら仕方ないよな」


僕は、宿のカギを受付に渡し、宿を出た。街の雰囲気も少し変わっている。

まず、この街に王都から、凄腕の冒険者がこの街に派遣されるということだ。現状この街の冒険者では実力不足があり、一週間前に起きたイレギュラーな出来事が起こると対応できないからだ。そして何より、上位魔族が関与しているかもしれないというクレインギルド長の思いもあった。


「どんな冒険者が少し見てみたかったな~」

王都からくる冒険者たちはあと一週間後にここに来る予定だ。


「でも、まぁ冒険をしていれば、色々な人と出会うからな」

冒険と言えば、人との出会いと別れもある。この街に固執する意味もない。

そんなことを思いながら、歩いているといつも間にかこの街の入り口までついてしまった。門の前には誰もいない。そこで僕は一度立ち止まって後ろを向いた。しかし、そこにも誰もいない。


「ラフィーの姿は、、、無しか。しかたないか」

そう。これからの旅は危険もたくさんあり、決して安全とは言えない。そもそも決断するのはラフィーであり、僕に強制力はない。


「よし!!気を取り直して出発しますか!」そう言った直後に、


「まって~~~~~~!」後ろから聞き覚えのある声がした。振り向くと、ラフィーの母を背負ったラフィーの姿があった。




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