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Was this a dream? But the dream was beautiful. Suicide suicide suicide Another world

作者: ロック

僕は新卒で、専門商社であるr社に入社した。

営業で入社したが、今の業務は基本総務。

総務のメンバーのM氏、I氏は僕の同期で、S先輩が僕らに仕事を教えてくれる。

みんな僕に優しく接してくれる。

仕事は疲れる、特に目が疲れる。

腰が痛い時もあるが、僕は今の仕事が好きだ。

この仕事をライフワークにしたい。


僕はこの会社に入社して4ヶ月目


この会社を辞める方向で話がまとまってる。

年齢は25、僕は中途で今の職場に入社した。

総務のm氏とずっと仕事をしていたかったが、それはもう無理のようだ。

時の流れはいつでも胸を締め付ける。

結局ずっとこのぬるま湯に浸かり続けていたかった。

しかし、エゴイズムに満ちた心を会社は許してくれない。

だからこその別れだろう。

辛い、寂しい、ずっとここにいたかった。


今日僕は飲み会の席にいた。

僕の一発芸で笑う、同僚の姿があった。

その笑顔が抱きしめたいほど好きだ。

しかし、酔いが回る。


回る


僕は今ハイボールを飲んだ。

不眠症だから寝酒をするのだ、今日もストンと落ちる感じを

感じが

した


▽◯

眼前に僕がいた。

ここは自分以外の存在しない、無機質な世界だ。

けど、どこかへ落下しているのがわかる。

地上という概念がないから、どこに落下するのかわからない。

だがもう一人の僕も、一緒に落ちていってる。

僕らは、死ぬのだろう。だから僕は僕に人生を尋ねた。


◯▽


世界が違うと、幸福度がこんなにも違うのか。それにしても総務のm氏と3年間も業務を続けられるもう一人の僕に対する嫉妬が抑えられない。

僕は、もう一人の僕の首を強く締めた。


▽◯


無抵抗な僕に、手加減なしで僕の首を絞める僕。

そもそも会社から追放されたのは自分の責任だろ?責任転嫁してんじゃねえよ。

世界が悪い?世界線が悪い?馬鹿言え、お前の世界線を俺が知ったことかよ。

俺は結局M氏とI氏とSさん含む同僚達と上手くコミュニケーションをとって業務を行ってるだけだ。

そのためにお前より努力した、何かにつけて言い訳ばっかりして、課題から逃げてきたお前は努力をしてこなかった。

それがもう一人の僕の結果だろ?


そうやって責任転嫁ばっかりしてるからいつまでも本当の幸福が手にできないんだよ。

馬鹿だ、もう一人の僕は限りなく馬鹿だ。

結局いつも他人のせいにしてばかりで自己改善を怠った。

そうして、今日もお前は執筆という現実逃避をしてるんだろ?

死ねよお前なんか死んじゃえよ。

何もしてないお前が本来死ぬべきだ。


◯▽


僕は手を首から離した。

苦しそうに悶えるもう一人の僕が可哀想だったから、僕は手を離した。

もう一人の僕は笑った。


「そうやって逃げてばっかりで→→→

だからお前はいつまで経っても一人なんだよ。」

もう一人の僕は笑った。

その笑顔が僕は憎かった。

「じゃあ僕は戻る」

「待て」

「なんだ」

「俺の世界に行け、さもなくば殺す」

「あー、はいはい。行けば良いんでしょ行けば」


僕は目覚めた。

ここは、僕の家だ、しかし部屋にタバコの吸い殻が置かれてない。

本も少なく、執筆をした形跡が存在しない。

そうだ、R社に行こう、僕は会社に向かった。


二日酔いか・・・頭が痛い。

部屋が慣れないタバコの臭いで充満してる。

ああ、あれは夢じゃなかったんだ、最悪な朝だ。

机には大量の原稿、そして読んでみると、稚拙な文章の数々、もう一人の自分の悲惨な経歴に僕はため息を吐いた。

そして、転職活動中の彼が応募してる会社の大半は外資系企業だった。

馬鹿かこいつは。


Iさんは、僕に言った。

「◯さん、今日ミス多くない?」

続けてM氏「あれ、、、今日体調悪い?」

普段行ってる業務で、僕はミスを続けた。

Sさんは、言った「どうしたの?◯くん」

僕は、焦った。タバコが吸いたい。

手が震える、ミスを重ねるごとに、自己嫌悪が強まる。

「ど、どうしたんでしょうね、

あ、もしかしたら風邪ひいたもしれません・・・」

仮病を使うなんて僕らしくない、しかしだ、心臓の揺れが止まらない、動悸だ。下手したら過呼吸発作かもしれない。

パニック状態に陥ってる。

「きょ、今日は帰って良いですか?」と聞くと、


「お大事に」とM氏が言った。


翌日以降も仕事をするたびミスが発生する。

結局僕は会社の勧めで、精神科に受診すると「ADHD」と診断され、会社に報告する。

人事が頭を抱えた、僕は同僚と目を合わせるのが怖くなった。


この世界の僕が無能だということを僕自身が理解してるから、僕は居酒屋で働くことにした。

仕事が早くて、正確で、店長からも気に入られ、業務時間終了後も、マネジメントの勉強に時間を費やすなど、自己成長に多くの時間を割いた。


こうして、今の居酒屋の店長、そしてエリアマネージャーと昇進していき、妻子にも恵まれた。


こっちの世界も悪くない、まぁこの世界を良くしたのはもう一人の僕ではなく僕なんだけど。


その後、会社をクビになり、転職先でもミスを繰り返し、露頭に迷いホームレスになった僕。

しかし、ホームレス仲間とも上手くやれず、孤立した。

冬の寒空の下、思い出したものがある。

それはあの時のM氏の笑顔だ。

世界が悪いんじゃない、僕が悪いんだ。

さようなら、この世界。


久しぶりの飲み会で僕は飲み過ぎたようだ。

気持ちが悪いため、近くのカプセルホテルに泊まった。

そして、また落とされる感覚が来た。


●▽

遺骨になった、もう一人な僕が落ちていく姿が見えた。

「結局お前は死んだのか・・・あ、待てよ」

落ちる先に"地上"が存在した。


「ああ・・・僕は愛する妻と子供と世界を残して、結局死ぬのか!

なんてこった!!こんなに努力して家庭を待って幸せを手にしたのに、こいつと行く先は同じなんて!

夢なら目を覚ませ!

目を覚ましてくれええええ」


●▼



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