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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
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友達だった君へ

作者: 着津
掲載日:2018/05/21

覗いて下さりありがとうございます。


当作は微BLです。受け付けない方はブラウザバックして下さい。

ふわりと花びらが風に舞う。


柔らかな色合いのそれは、まるで彼らの様子と同じだった。


仲睦まじく手を取り合い、式場を歩いて来る。


とうとう、僕の目の前までやって来た時、彼は、僕に目を合わせてきた。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「おれとペア組んでくれねぇ?」

「へ、...え?」


君はある日、唐突に僕に声をかけてきた。当然僕は戸惑って、ろくに返事もできなかった。


賑やかで、少し小柄で愛嬌のある君は、クラスみんなの人気者だった。いつも数人とたわむれては、楽しそうに笑っていたのを覚えている。


「なぁ、今日は一緒に帰ろーぜ」

「...うん」


君から唐突に話しかけられて以来、君は僕にもよく声をかけてくれるようになった。なんでもない会話から、放課後一緒に遊ぶことまで。


大柄で無口な僕には友達らしい友達はいなかったから、青春と呼べるものは、すべて君にもらったと言えるだろう。


そんななんでもない日々は、いつまでも続いてはくれなかった。


受験戦争を乗り切り、無事入学した大学でも、僕は君に引っ張られて青春を過ごしていた。


そんなある日のこと。


君は照れくさそうに言ったね。


「好きな子ができたみてぇだ」

「...。そうなんだ」


その時に感じた気持ちは、今でも表現が難しい。


嬉しかったような、寂しかったような、祝福したいような、嫉妬のような。こんな気持ちは、あれから何年経っても、味わったことは無い。


それからの日々は、どんどん君が変わって行ったと思う。


彼女はどんな男が好きか。彼女に好かれるためには。どういう風に告白するか。


僕を信頼してなんでも相談してくれる君が、煩わしいやらいじらしいやら。


大学での生活はもちろん、アルバイトやご両親のこと、それから彼女とのこと。いろいろあったけど、君はちゃんと彼女と結ばれたね。


僕はその様子を見るのが、やっぱり幸せな反面、苦しくもあった。僕の青春の象徴である君が、僕以外の誰かを優先することが、とても苦しいと感じることもあったんだ。


それでも、僕は君の幸せを願わずにはいられない。


だから、最後の難関だった彼女のご両親の反対も、 僕は君に協力した。彼女と結ばれることが、君の幸せだと思えたから。


そうして、無事、今日結ばれる君たちを、僕は心の底から祝福しよう。


どうか、いつまでもいつまでも、幸せであってほしい。


君たちに幸あれ。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

君と合った目を、僕はゆっくりとそらした。


彼女を紹介された時から、ゆっくりと自覚し、ゆっくりと消化してきたこの思いは、今日、決着がつく。


僕は、君と決別しよう。


式辞に従い、呼び出しを受けて、結婚式のスピーチにのぞむ。


この決意を込めて、僕はスピーチを語った。


だんだんと、君の表情が歪(ゆが)んでいく。


僕のこの思いを感じ取ったのだろう。


さとい君に隠すのは、とても気を使った。


でも、もういいだろう。


さとい君なら、僕の気持ちを誤たず理解して、僕と距離を置くだろう。


さぁ、さよならの時間だ。


友達だった君へ。


本当にありがとう、大好きだった。

幸せを祈っている。

君に幸あれ。



最後までありがとうございました。


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