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回廊の海路
水平線の先に見える光は
夜明けを告げてまた沈む
波は穏やかに繰り返して
進む足は波間を抜けよう
永遠に見えるくらいに続く
この道のない海路
羅針盤はまだ揺れずに
北をずっと指している
どこまでも続くこの海路は
永遠に広がる回廊
行ってまた戻って繰り返す
終わることのない海旅
やがて朝が明けて夜は去る
星の明かりが海路を照らす
静かに過ぎていくこの時間
波はいまだ静かに揺れてる
見えることのない果ては
どこにあるのだろうか
羅針盤はいまだに答えない
道を示すことなく明日を指す
止まることのないこの足で
どこまで行けるだろう
終わりのないこの回廊
永遠に続く海旅