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具象

 

存在とは何事に語るべきものか

それを知るのは君たちだろう

かの先人たちのように

憐れにも探し続けているのだから


標を描き消したとき

人は霧の中へと迷い込んで

眼前を全て消していく

あたかも自分がひとつの神であるかのように

嘲笑い、否定し、造り直す

それが仕組まれた事柄であることも知らずに


絵描きの筆を折れば文字が消えて

字描きの筆を折れば輪郭が消える

絵空事に描いたことなど所詮は陽炎

夢などを見ていても仕方あるまい


現と幻の狭間で蠢くものが

認識という先入観の中に入り込んで

我らの脳裏を煩わせている


価値を知るものはその意味を知らずに

価値を知らないものがその意味を知る

分かりきったつもりで生きていては

いつかは自己に疲弊する

世の中は考えだけで生きていけるほど

簡単な構造にはなっていない

それさえ知らずに画面と語り舞うのは

さぞかし気のよいことだろう


中傷があって、批判があって、否定があって

それなのに賛美や肯定は一切ない

価値も知らない奴らだ

鼻で笑う貴様こそ何も知らないだろうに


存在とは何事に語るべきものか

我らは答えをしているのに

その答えをあえて放棄している


真理に近づくのに代償はいらない

現実は魔術でもオカルトでもなんでもない

目の前に広がる無残こそが

現実であって、これから起き得る具象なのだ






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