フォッグヘイズ
“I couldn't believe my dream.”
遠退いていく幼き頃に
今さら憧れて
もう取り戻せないと
涙を乾いた舌で舐めた
今は抜け殻で
何かを埋め合わせるために
記憶を詰め込んだ
いつだってそうだ
懐古に溺れていて
昔がいいなんて呟いて
踏み出せない一歩
自分自身にがんじがらめで
弱音をひたすら吐いて
進めない理由を作っていた
色褪せていく決意
意味はもう途切れてしまって
明日のために生きているような
足元に散らばった過去をかき集めて
継ぎ接ぎだらけの今日を泣いて
立ち上がれない意味を探している
動き続ける世界の上
嫌でも歩かされている
まだ何もないと叫んでも
置き去りにされてしまう現実に
また始まりに引き戻されて
変わってしまう景色
あの日に囚われたままで
辿り着けない今日
もう一度 やっと振り返って
取り残されていた過去と
始めて目があった
“I could not be a martyr to my dream.”
果てた「いつか」がすり抜けて
やっと諦められたと安堵した
あの日の面影が消えて 涙が溶けた
今が胸に突き刺さる
いつもそうだった
惰性を愛してやまない
本当は踏み出していた一歩さえ
見えない振りをして
自分自身に負けてしまったと
やっと弱音を吐き捨てて
色付いた意味に気付いて
遅すぎた答え探しを終えた
明日に行くために生きるなら
首飾りの過去を捨てて
砕け散った後悔 スタートの合図
動き続ける世界の中で
否が応でも前へ行くしかない
まだ何も見えていないけれど
胸にしまった痛みをやっと
この身で感じられた
“I know. I know.
I always knew what was true.”
“But I didn't want to see it.
I didn't want to admit it.”
“The cause must always be me.”
“That I didn't have the courage to
die for my dreams.”
“That I didn't have the courage to
believe in my dream.”
動き続ける世界の上で
転んでは歩かされて
傷だらけの足がそれでもと
前にしか進んでくれない
もう振り向けなくて
決意も覚悟も不足なまま
中途半端なまま立ち上がる
まだ立ち上がることに驚ける
震えた足がラインを越えた
やっと一歩を見た 今さら見た