霧(ゆめ)の先
"Why do you run?"
過去が問いかける
霧の中 駆け抜ける最中
通り過ぎた理由 気に留めず
頭を埋める疑念を振り払うために
ただ走り続けている
抉る地面 巻き起こす土埃
足裾を汚しても振り切れない義務感
ありもしない焦燥にかられた
道しるべを見失って彷徨うように
どこまでも駆け抜けていく
霧の中に沈んでいく現実
足元さえ見えなくなる
それでも聞こえる足音 目指して
視線の先の白色をかき分けて
果てにある答えを掴みかけた
迫って来る未来を振り切って
今をただ走ればいい 声を枯らした
遠ざかって行く足音を追いかけて
終わる前に見えた霧の先
見つけるために走り抜ける
"Why are you running?"
過去が手を掴む
霧の中の最中 立ち止まった
去っていった理由はもういない
何もかも振り切った先の景色
静寂が身体を突き抜けた
埋もれた足跡 風さえ止んで
ただ薄汚れた私が佇んでいる
遠ざかる足音 置き去りにしていた
問いかけが手を掴んだ
止まれない理由を今さら探して
動かない腕を振り上げた
霧の中に消えていく現実
足元さえ見れなくなった
もう一度あの足音を聞くため
空をかき分ける手 揺らめく白色
道しるべも見失って まださまよう
霞んでいく視線 ふらつく足
何を問いかけたかも忘れかけた
それでもまだ前を向いている
曖昧な思考の中 見えかけていた
その先を見るために かすかに聞こえた
足音を追って地面を踏みしめて
霧の中に沈んでいく現実
足元さえ見えなくなる
それでも聞こえる足音 目指して
視線の先の白色をかき分けて
果てにある答えを掴みかけた
迫って来る未来を振り切って
今をただ走ればいい 声を枯らした
遠ざかっていく足音を追いかけて
終わる前に見えた霧の先
見つけるために走り抜けて
霧の中 出るために駆け抜ける
置き去りにした理由ともう一度
始まりを越えてやっと見えてきた
終わる前の景色に手を伸ばすために
青空の下へ 夢が晴れていく