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冷えたコーヒーの愚痴
冷めたコーヒーを一杯
肌寒い朝が嫌いでした
二度寝でもしてしまおうか
見計らったようにアラームが迫る
現実は夢が嫌いなようでして
嫌でもカーテン越し 朝日が部屋に差し込む
行きたくないなとぼやいて
いつものサボり癖? 脳裏を横切るズル休み
そのくせ身体は止まれない 反射的な自浄作用?
意味のない罪悪感が伸し掛かる
世の中不公平じゃありませんか?
理不尽な呟きはため息と一緒に
数え切れない朝 変わらぬ悪態をついて
いつも不安に論破されている
変わらぬルーティン 破れない非常識
悪癖さえ直すのが後回しになるほど
世界が早すぎるのです
止まってくれと叫んでも魔法もない
この世界じゃただの悪ふざけ
一分一分と過ぎていく 数字が急かしてくるのさ
気取る時間も 感傷に浸る間もなく
科学が押し寄せて奪っていく
空になったコップがそのまま
染み付いた朝日の残骸
帰るまではきっとこのままだ
そこにずっと居れたらよかったのに
足跡だけが残っている