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真昼の暮れの下

 

真昼の暮れ

眩い橙色の中

背を向けて通り過ぎて行く

帰り道の途中

迷い込む景色の中

わずかに感じた懐かしさに誘われた


見知らぬ路

地図は開かず

方角も分からないまま歩く

徒に溶けていく時間

光の影の中

ぽつりぽつりと陽が降り注ぐ


電車の音

轍の喧騒

それさえ懐かしく

久しく忘れていた思い出の中

色褪せた景色が重なる

側を横切る

既視感さえも過去のもの

童の通り路


騒めく風

吹き抜ける声

煩わしいほど鮮やかな

日常になくなったもの

あっという間に去った

やがて終わる小さな旅の終点は

見慣れた駅のホーム

迎えがやって来る


揺れ動く窓の先

静かにずれていく

少し暖かな電車の中

目をつむりさようなら

心の中で呟いた

小さな一日の終わり

いつか忘れてしまう記憶の中

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