表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
600/667

ビールで流した蕎麦の味

 

かじかむ手をポケットに突っ込んで

白い吐息で遊んで帰る道

年の瀬 誰もいない通り道

妙に新鮮に感じていた


手からぶら下げた袋の中

インスタントの蕎麦を食べる

少し楽しみなこと

遠のいていく除夜の鐘を聞く


部屋のドアを開けてただいまと

暗闇の中から灯火一つ

電気をつけてやることやろうか

僕の残り時間が始まった


ケトルポッドに水を汲んで

付けたタイマー

やることリスト

めんどくさそうに始めたことも

気が付けば終わっているマジック

お風呂上がりの一杯と

カチッと鳴るアラーム


注いで待つ三分間

パソコンでも付けて動画を見ようか

マウス横手にカシャッと開けた

ビールでため息混じり


たどり着いた三分間

湯気と共に匂い香る

頂きますとすすり食べる

馴れていた味は少し

寂しいように思えた


年の瀬のこと

蕎麦の後味をビールで流す

酔い来ても忘れることはなく

また一つ夜明けを待った

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ