ノロイノケツマツ
走り出した過去を追い掛けて
転んではまた泣いていた
独りになるのが怖いと
泣きじゃくる君に手を伸ばして
変わっていく景色に追い付けず
取り残された椅子に座っている
立ち上がることももう怖いと耳を塞ぐなら
君の手を掴んで今から逃げようか
頑張るだけが正義じゃないと悪魔は囁く
その声は天使よりも優しくて
影が君の後を追うならば
暗闇で呑み込むから心配しないで
閉ざされた世界の中で君に願う
君が望んだ結末を僕に見せてくれることを
それが例え笑い話になっても
君がほほ笑んでくれるならそれが答えだ
駆け出した未来に追い付けなくて
何度も立ち止まって君は拳を握る
独りにしかなれないからその他を知らない
差し伸べた手の意味も本当は分からなくて
色褪せた写真みたいにくすんだ
取り残された残骸の上に立つ
もういいよと呟くその背中は哀しくて
助けてなんて一言も言わないじゃないか
いつしか君は掴まなくなった
助けてなんて言った覚えはないと
淀んだ眼で世界を睨んでそれならと
大空に手を伸ばした
その手を握るよ何度でも
君が例え嫌だとこの手を振りほどこうとも
絶対にこの手を離すことはしない
これは呪いだと僕はほほ笑む
閉ざされた景色の中で君に望む
君があの日に願った結末に辿り着くことを
だからここが君の答えじゃない
例えどれだけ掛かっても君が未来を
残された結末でも選べるのならそれが明日
逃げた先にあった一つの結末を
君と一緒に見たいから僕は手を繋ぐ
この呪いと共にいつか辿り着く"終わり"を




