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雨の森にて


空から降り注ぐ雨は

矢射るような早さで森に落ちる

冷たい矢は容赦なく俺を射るで

木陰に隠れるしか他ないか


森の奥へと続く道に

とある木陰に隠れた俺は

一息ついて空を見上げた


快晴なのに雨模様

狐の嫁入りならばアイツの仕業か

まったくため息をついたところ


木陰から声がした

それは目の前の木の下から

子どもがじっと俺を見つめている


「どうしたの?」

答えはないが

子どもはそっと近づいてきた


「帰り道を教えて」

子どもはうつむいたまま


迷い子か

森の迷い子


「この道をまっすぐと進むと出口」

指を差して道を示す


子どもは指差した方向を見て

「ありがとう」

子どもは歩いて消えていった


雨が矢射るように空から降り続ける

俺はその中を進み森の奥へ

その先にある神社へと


願わくは

あの子どもがまた迷うことなく

旅路の終点に着くことを祈ろう

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