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クレミライ

 

昨日をなぞるように歩いた

今日の帰り道は少し眩しくて

足元の影が私を追い越す

茜色に先へと消えていく


吹き抜けていく風さえも

朱く染まって見えてしまうから

手を空にかざしたその隙間

明日もきっと眩しいまま


夜を望んだのに沈まない

街に影を作っては遊んでいて

通り過ぎていく雲が笑うから

私もこのまま過ぎていけたなら


高く朱く残る暮れの先に

あるはずのない景色を見ていた

なぞる辿る行き着いた先の空

ありふれた色にも手が届かなくて


どれだけの未来を思い描いて

これくらいの現実が残った

空は鮮やかに変わっているはずなのに

私の見る世界はただ背伸びをしただけ


昨日を辿るように歩く

明日はもう足跡になって

茜色が色濃く焦がしていく

目の前を塗り潰すように


眩しい光がこのまま全てを

凡てを焦がしてくれたなら

どれだけの未来が残るだろう

背伸びをしなくても見てたら


今日を歩くそれしかないから

茜色の差す路地から目を反らして

横を通り過ぎた(かげ)がほほ笑む

昔の自分を見ているみたいだと

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