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青く滲む陽射しの先に

 

青い陽射しの先に

いつかの夢を見る

薄く(あか)く埋もれた空に

手を伸ばした

かすかに吹くそよ風が

思い出をさらっていく


愛しき声も

ありふれた景色も

青く染まり

朱く滲み

白く淀み

頭の中に溶けていく

この手には残っていない

古びた写真が寂しく笑う


好きだった曲も

お気に入りの本の名前も

忘れ去った向こう側

昔の(わたし)が今もきっと

好きでいてくれるから

そこに置いていく


戻らない針を見つめて

あの日の足跡を探す

背中合わせの時間をさ迷って

懐かしさに微睡む

いつかの陽炎を見つめた


未来(あさ)が芽吹く

そよ風が背中を押した

昨日(むかし)の夢から覚めて

振り返ることも出来ずに

また目を開く


青く淀む陽射し

かすかな優しさと共に

空を見上げた

手を伸ばしたら

そよ風がさらっていく

さよならを

思い出に仕舞って


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