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蒼き荒野をぷかぷか
たゆたう
ぷかぷか
さざ波にゆれて
見上げた星空は明るく
蒼き荒野に誘う
ながされていく
あらがうこともなく
あの水平線まで
夜はまだ早く
蒼き荒野を渡る
ひとりぼっちだろうか
渡り鳥たちは空高く
船は影の合間に浮いている
まるで時が止まったように
蒼き荒野は静か
行こう
どこへ
あの向こう側
行き先もいらない
さざ波にゆれて
ぷかぷか
ながされていく
蒼き荒野を漂う
たゆたう
ぷかぷか
さざ波に運ばれて
行き着く先は
蒼き荒野の西側へ
見上げた先
月はもう
まぶたを閉じている
蒼き荒野に
光が差し込む




