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ため息エンド

 

一日が終わるとため息をつく

テレビもない部屋で

スマートフォンの画面越し

そこにある世界だけは

優しく見えていた


失敗も成功も

ここに来てしまえば等しく

意味のないこと

時計もないから何もない

ゆっくりと時間が流れ

私を真夜中へ誘う


子供には出来なかったこと

大人になって出来なくなったこと

どちらがよかったのか

束の間の狭間で

幼き問いかけを永遠に


やがて来る微睡みに

一時の幸福に身を任せる

対価は残り時間

烏が泣き止む前までに

またここへ戻ってきなさい

いつか見た景色が呟いた


ストーリーもモノローグもない

継ぎ接ぎだらけの世界を

覗き込むように見ている

手にした道具は価値なく

なされるがままに朽ちていく


記憶にも思い出も残らない

瞬きをすればカーテンから

麗らかな日の光が

影を焼き尽くす

ため息をもう一度

あの頃の幸せはもう

戻ってこないのだから

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