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いつか、訪れる終わりに。
暗闇の中に囚われて
永遠をさ迷う孤独を
私たちはいつか迎えるのだろうか
鮮やかな世界の中で
生きていることを知りながら
時間の針と共に
砂のように解けていく
あの日の産声もさえも
瞬き
笑顔が綻びるのだろうか
受け入れることも悲しく
いつか訪れる終わりに
私たちは一夜の夢を見る
色褪せた視界の先に
きっとまた鮮やかな世界は
優しい嘘をつく
積み重なった声の中で
身動きも取れないまま
立ち尽くす日々を
何とももどかしいと
小鳥の囀りのように
私たちは呟き空を見上げる
暖かな白の中で
緩やかな終わりを迎える
いつか訪れる結末が
せめて安らかなのであるように
私は暗闇に祈った




