トケイヲノンデ
崩れていた天気が
午後になったら晴れていた
それなのに浮かないなあ
真昼の雲が嘘を付く
ドアノブを開いたら
嫌いなほどに青い空
天気予報に喜んで
空を眺めていたのに
出掛けたくないよと叫ぶ心
その反面で外に行く身体
用事もないのに傘を持って
晴れた空の下をうつむいて
ちぐはぐだらけの僕らの心を
誰が正してくれるの?
世界はまた嘘を付く
時計のハリを呑めたなら
また朝に戻ってくれないか?
曇天の空の下でただ泣きたい
弱虫なボクが手をあげる
曇る気配もないから
寄り道もしたくない帰り道
それなのに景色を追って
また現実に迷い込む
早く帰りたいよと叫ぶ声
その裏で引き留めている足が
背中から伸びた影を蹴る
いつまでも晴れている空を
嫌なほど憎んで妬んで
ただ疲れて無気力になって
世界は見捨ててくれない
時計のハリを呑めたなら
また朝に起きてくれないか?
曇天の空の元でただ叫びたい
嘘つきなボクが手をあげる
水溜まりに写った
うつむいたボクは顔を隠して
笑うこともしないから
ただ時間が流れていく
時計のハリを呑めたなら
また朝に戻ってくれないか?
曇天の空の下で泣きたい
弱虫なボクが手をあげる
時計のハリを呑めたなら
また明日に戻れるかな?
曇天の空の下で前を見て
嘘つきなボクに手をあげた




