488/661
ロンリーアングリー
握った拳から血が滲み出る
口を噛み締めて声を出す
首に突き付けられた
愚かな刃を握り潰して
怒りをあらわにして
自分を指し示す
呪われた言葉を積み重ねて
それでいいと叫ぶ影を蹴り飛ばせ
当たり前という名の枷を壊す
常識など変わっていくものだろ?
知らないことを知ったつもりで
意味もなく言葉を吐き出す
そんなものはもう終わりだ
歯跡から滲み出る血を拭え
口だけの人生は下らない
その言葉で自分を刺せ
殴り合うが貶されようが
そんなものは慰めにもならない
自分がここにいるのは
自分を証明するためだろ?
使い古された考えを砕け
自分というものがあればいい
握り締めた手を振りかざせ
壊れ砕けた欠片をその身に刺せ
立ち続けるんだこの場に
喉が潰れるまで怒声を上げろ
目が潰れるまで怒りで満たせ
自分を壊そうとしてくる
魔物たちに立ち向かえ
自分すら守れずに
お前は何を守るのか
独りを恐れるな
孤立を嫌うな
狂うことを怖がるな
傷だけでもいい
お前の足で立て
拳を握り締めて突き出す
唇を噛み締めて空を見ろ
結果など求めてないだろ?
今あることが全て
その積み重ねさえも論外
今を生きろ
滲む血を吐き捨てて




