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私の道、後方の果て
終わりを見たときに
私は振り返る
これまで歩いて来た道を
夕焼けの中で佇んだとき
それはきっと何かを掴もうとしたとき
宵闇の中で探しものをしたとき
それはきっと何かを求めていたとき
朝焼けの中で空を見上げたとき
それはきっと何かを望んだとき
私は人生という標識を見ていた
迷い ときには道を外れ 遠回りする
その時でも私は描き出そうとしていた道を
皆と共に歩いていたのだ
一人ぼっちになったときもあった
行く先が分からず立ち止まったときもあった
先に歩くのが嫌になって戻ろうと思ったときもあった
その一瞬でも誰かが私の背中を押してくれた
手を掴んで共に歩いてくれた
私は自分自身の道を振り返る
いくつにも重なった道しるべを眺めて
自分は幸せなのだと目をつむる
夕焼けの中で立ち止まり
空に手を伸ばす
宵闇の中で見つけたものを
求めていたものを抱える
朝焼けの中で前を見る
もう希望は掴んでいる
終わりを前にして
私は目の前の景色を見渡す
迷いはない 道しるべはもう立っている
私はこれからも
これまでと同じく歩くのだ
自分自身が幸せだったといえる道を




