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A trip to memorize.

 

私の世界はどこまでも続く道だった

分岐点などなく

ただ一つの道が果てもなく続いている


空は灰色の雲に覆われている

今にも雨が降りそうな空

しかし雲の隙間から見える太陽の光は

これから空が晴れることを予告しているようだった


だがこの空が晴れることはない

薄暗い景色が私の視界を覆うのだ。



草原などない

しかし荒野が広がっているわけでもない

私の目の前にある道は

アスファルトに覆われた亀裂が走る道

光が照り返して眩しい

熱を帯びた空気が私を焦がす

流れていく水が足元を掬う

ああ、なんて場所なのだろう

それは曇天の空を映した鏡のようだ。


群れるものは廃墟ばかりで

人などいなくなった

それでも気配はするのだ

それは私を追い越していく影

どれだけ追い抜かそうとも

気がつけば影はいなくなっている


夜が訪れる

闇夜が広がる

夜が明ける

曇り空が広がる

私の世界に日が差すことはない

暗い時間がただ目の前を過ぎていく


私の世界はどこまでも続く道だった

分岐点などなく

ただ一つの道が果てもなく続いている

晴れることも雨が降ることもない

ただ虚空が続く

幸せに満ちた世界

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