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Slender man's cat.
これはある男が飼っていた猫の話
その猫はとても細い姿をしていた
風が吹けば飛んでいってしまいそうなほど
その猫はやせ細っていた
しかし猫はいたって元気だった
ご飯が大盛りでも足りない
それによく動く
その姿では考えられないほどに
元気な猫だった
ある日ほこと 飼い主の男がご飯をあげた
いつもと変わらない赤い色のご飯
いつものように猫は食べる
ものの数分で完食して猫はねだる
飼い主の男は仕方ないなと呟いて
赤い色のご飯をまたあげた
そんな日が続く
猫の姿は変わらない
赤い色のご飯を食べて
たくさん遊んで
そしていっぱい寝る
一日の繰り返し
それが男にとって幸せな日々
ある日のこと 飼い主の男はご飯をあげた
いつもとおなじように赤い色のご飯
猫はいつものように食べる
ただ今日だけはおかしかった
いつもは床の上にある食器が今日は机の上に
それでも猫はご飯を食べる
飼い主の男の姿を見て




