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ウェズンの追想

 

私は今日ここであなたに次ぐ

私はあなたの名前を受け継ぐ

一番星を意味するそれは

私にとって憧れであった


あなたに会った時は既に冬の夕暮れだった

それでも私を抱いたその手は温かかった

冷たい感触が静かに溶けていき

私の心臓に光が灯った

その時からだ

私はあなたという人になりたいと思った


先人の手紙にはこれは呪いだと

受け継いではならないものだと書いてあった

しかし私は思うのだ

これは呪いではなく祝福なのだと

あなたから送られたこの名は

私にとって願いであったのだから


それを受け継ぐということは

私はこれからの重みに耐えなければならないだろう

しきたりという呪い

伝統という呪い

しかし何もなかった私にとって

それらは夢であり憧れだった


私はあなたの名を受け継ごう

光の中 歓喜と愛とともに

これは呪いではなく祝福なのだと私は

手紙を手放した


先の私へ

私はあなたの愛に育まれた

そして今 私はあなたになる

これは呪いではなく祝福だと

私は名前を抱いて眠ろう



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