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The end of The blessing.

 

私が見てきたものは全て何ものだったのか

同じ位置に立った過去(わたし)が問いかける

信じていたものは全て偽りであり

縋っていたものも全て虚構の産物だった

ただ言葉も漏らさずにゆっくりと壊れて行く偽りを

私はただ見つめているだけだった


幼い頃に描いた夢があった

青春の中で叶えたい夢があった

そして描いた夢は破り捨てられた

そして遂に叶うことはなかった

そこで私の夢は壊れた


現在(わたし)が問いかける

今の君は幸せかい

その問いに対して私は答えた

今でも十分幸せだ


信じていたものは潰えた

夢は既に壊れていた

今まで培ってきたものはもう何も残っていない

今の私は空で紛い物だろう


空想に怯えて立ち止まった時もあった

幻想に消えたいと下を見た時もあった

自身の存在理由を探し損ねる日々だった


それでも私は幸せだ

これ程までに空になった自分が好きだ

縋るものがないからこそ何かを見出せる

壊れているからこそまだ私は夢を見る

これ程までに今を生きるのが楽しい


未来(わたし)が言った

今は幸せかと

私は答える

今が幸せだと


壊れたものを少しずつ積み重ね直す

その過程で私はきっとまた

信じられるものを見つけられるだろう

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