背中を追って今ここに
幼い頃に見ていた大きな背中を 気がつけば追い抜いていた
胸のペンダントを握りしめてまた歩き出す
まだ明かりは灯ったばかりだ
暗い道を帰ったあの日々 隣いたあの人
大きな手は小さな手を握る あたたかなぬくもりが伝わった
俺はずっと憧れていた 大きな背中に燃えるような心
大人になったらあの人のように
小さな夢が拳に宿って明かりをつけた
がむしゃらに背中を追い続けて 今、どこまで近づけた?
小さかった手は大きな拳に 歩幅はやがて狭まった
見ているか? 振り返った先に笑った友
俺はきっとまだあの人の背中を追っている
手を伸ばした先に見えた背中 やがて見えなくなった
いつかは来る日 あの人は今どこにいるのだろうか
ぶら下がったペンダント それでも確かにここにいた
握った拳を広げてまた握る 夢はまだ燃え尽きていない
なくなったものは取り戻せない だから前に進んで行く
出会いと別れを乗り越えて今ここに 小さな夢は大きな現実に
立ち止まることはないと あの人の背中を追い越して
手に灯った夢 明かりはまだ道を照らしている
踏み出した足 とどまることは知らない
振り返れば友の笑顔 まだ追いかけるものはそこにある
拳に宿った夢は燃え上がって 瞳に炎が灯る
憧れたあの人に近づくために 今は背中の先へ




