トケイモノローグ
セピアの写真をとっぱって 何かを思い出した電車の中
過ぎていく町並みは 何も変わらなくて泣いていた
始発の電車に乗って行く 昨日の僕にさよならを
ゆれる座席定まらない 見つめる画面に何もない
小さなカバンがひとつだけ 僕の隣にいてくれた
下車はいつにだろう 見た時計 時間はまだ
かちこち繰り返す 時計の音に聞き飽きて
何かを口ずさむ それも同じフレーズを
揺らす足 同じ動作 何回も繰り返す
進むのは秒針ばかり 1分も進まない
過ぎていく駅これでいくつ もう手で数えられないや
すれ違う景色は色あせて セピアみたいな視界を塞ぐ
カバンの中はもうないよ 空っぽ隣に転がってる
目的地はまだかな 見た時計 時間が過ぎている
かちこち鳴り止まない 時計は同じ音を奏でる
聞こえないように歌を それも同じフレーズを
揺らす足 同じこと 何度も繰り返す
結局何も進まない 秒針だけがなっている
時間 時刻 過ぎてく 目を開けたらもう過ぎている
寝過ごしたわけじゃないのに 目を開けて待っているのに
過ぎていく 早く速く 追いつけない また駅が過ぎている
進んでなように見えて 追いつけてないのは僕でした
かちこち繰り返す 時計の音はまだ聞こえている
聞こえないよと掻き消して 同じフレーズを
ゆれる席 同じ毛景色 幾度も見ている
進むのは秒針ばかり 時間は流れていった




