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歌え届かず綴れど見えず
声高らかに歌えど
聞く人がいなければ
それは独り言と同じ
どんな美声であっても
聞かれなければ
小鳥の囀りと同じである
どれだけ詩を綴れど
見る人がいなければ
単なるメモに過ぎない
どれだけ美しい詩であれ
見られなければ
そこに文字の羅列以上の価値はない
それでも
そうだと分かっていても
私は歌を歌い
詩綴る
聞かれないのならば
皆へ届くように歌えば
いつかは聞かれると思い
見られないのならば
より一層詩を綴りて
手渡そう
見向きもされないのならば
誰かが気づくまで
歌を歌い
詩を綴る




