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end good-bye
この季節には早すぎる
寒気が立ち込める
白い息を吐きながら
駅のホームへ消えていく
残照の中で煌めいて
眩しいほどに輝く軌跡
肌寒さを噛み締めながら
手を振って送ろうよ
薫風が吹くのにまだ寒い
温かさが心に凍みる
痛い痛いなんて呟いて
泣くことは出来ないよ
いなくなった後に零れてた
青い色に反射する
これでよかったんだろうねって
ため息なんてつきやしない
振り返って道帰る
残照に降りた影がやけに濃い
後ろから追い風を
寒さがまだ和かない
結末を越えれば次の先
手を翳して橙が溢れてくる
ここからまた独りで歩こうか
今はまだそこの途中