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人よ、
人よ、なぜ貴方は見下すのか
愚かに塗れた足を擦り付ける
あらゆることが
自らの周りで回っているように考える
世界とは何か
自らが造り上げた偶像である
現実から目を反らして嘆く
そこに心の欠片もない
世間体に突き動かされるだけの傀儡
人形は今日も片隅で喚く
理解など必要ないと人を巻き込んで
始めたことが単なる騒ぎ
そこに意味はない
群れる雲さえ意味があるのに
ああ、人よ
どうして貴方は見逃すのか
その慧眼に映るはずの世界を見逃して
時間を支払うだけなのか
反対方向を貶して笑うだけ
言葉が最早単なる道具
人よ、なぜなのだ
人よ、なぜなのだ
人よ、貴方はなぜ
世界を見ようとしないのだ




