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表裏の分岐点

 

かつての時代に先人たちは

人間に可能性を託していった


争うことがあっても

傷つけることがあっても

先人たちは人間を信じていた


光を織り成す者たち

それは人間の理想の姿

そして先人たちが未来へ託した

僅かな希望であった


その一方で人間の闇を紡いだ者もいた


争うことしかない人間に絶望し

支配しかしない人間に失望した

彼らの物語にはいつも

深淵の眼がこちらを睨んでいる


人間という分岐点に先人は

それぞれの道を指し示していた

どちらへ未来が傾くのか

願わくば未来に光にあれ――


そして今に至る


人間は欺瞞に満ちて

いつも互いに監視ししあう


そこにあったの暗黒郷(ディストピア)

可能性も分岐点もなくなった


光などありやしない

闇が深淵のように這いずり広がる

虚偽と虚構に溢れた壊れた世界

傾き倒れた世界の結末


先人たちが夢見た物語は幕を閉じる

闇を紡いだ先人がその物語を受け継いだ


元より光などありやしない

この世界にあったのは

絶望と破壊だけ


今の人々はそれを知りすぎた

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