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オルフェウスの残照
彼はまだ語る
己の紡ぐ物語を
琴で奏でる言葉ともに
黄昏へ送る子守唄
さまよう軌跡を描き
人はそれを星と呼ぶ
点と点を紡ぐ詩
今なお語られる
黄金に輝く星を引く
奏でる音は未だに澄んでいる
音色聞いてため息をつく
彼らは詩人の言葉に魅入られた
今宵に開かれた舞踏会
これはあなたへ送る我らの贈り物
人々は仮面を被って思うままに舞う
まだまだ時計塔は鳴り止まない
歌い上げる物語
背景を奏でる音色が響く
漆黒に舞う白銀の光
星でさえ踊り舞う
人が描いて来た物語
彼はまだ琴を弾く
黄金が紡ぐ語りごと
今なお続く空の詩
やがて詩人は口紡ぐ
未来へ届ける記憶録
残照が今なお照らす
黄昏に瞬く星の跡